介護 生産性の向上 テクノロジー

このブログでは「介護役立つ情報」を紹介します。

政府は今年度の成長戦略の原案を明らかにしました。介護分野に関わる情報を紹介します。

目次

2025年に向けた介護人材ニーズ

世界でも類をみない超高齢化社会が進行している日本で統計からも人材不足は大きな課題です。

成熟経済先進国の欧米諸国では移民が経済を支えている状況もありますが、日本で移民受け入れに関して抵抗が強く外国人人材の受け入れも進んでいない状況です。

紹介本 「安いニッポン価格が示す停滞」でも紹介した通りデフレが長く続いた日本において物価と賃金が他国と比較し、上昇しなかった事も日本で働く魅力が減っている状況です。

以下の資料は厚生労働省が示した今後更に進む人材不足の状況と国の考える介護職不足対策の取り組みです。

都道府県が推計した介護人材の需要を見ると、2020年度末には約216万人、2025年度末には約245万人が必要。


○ 2016年度の約190万人に加え、2020年度末までに約26万人、2025年度末までに約55万人、年間6万人程度の介護人材を確保する必要がある。
※ 介護人材数は、介護保険給付の対象となる介護サービス事業所、介護保険施設に従事する介護職員数に、介護予防・日常生活支援総合事業のうち従前の介護予防訪問介護等に相当するサービスに従事する介護職員数を加えたもの。


○ 国においては、①介護職員の処遇改善、②多様な人材の確保・育成、③離職防止・定着促進・生産性向上、④介護職の魅力向上、⑤外国人材の受入環境整備など総合的な介護人材確保対策に取り組む。

 厚生労働省 介護人材の確保・介護現場の革新(参考資料)

介護生産性向上ICTやAI、ロボット等の導入

今回は国が進める介護人材不足対策のうち、介護生産性向上対策におけるICTやAI、ロボット等の導入事例を紹介します。

介護負担をセンシングで解決

臭いを検知し、データを蓄積

aba(千葉県船橋市)は排泄ケアシステム「Helppad(ヘルプパッド)」の開発を手がける企業です。

ヘルプパッドは利用者の布団に敷き、排泄した際に臭いを検知する製品です。

おむつの交換タイミングを介護職員に通知します。このデータを蓄積していくことで個々の排泄リズムを数値化することが出来ます。

利用者の排泄時間をある程度把握できるようになり、定期的に排泄の有無を見回りしていた業務を“スク解消できます。

これまでにヘルプパッドは100台以上の納入実績があります。

ヘルプパッドのような介護支援システムや、介護業務を代行する介護ロボットは、超高齢化時代を乗り切る上で欠かせない「介護テック」になる可能性があります。

介護ロボットは、使う人が心理的に不快にならず、使用感も良い設計が常に重要になります。

「人間と共に働くロボットにこそ、この発想が必要」と―。abaの宇井社長は取材で語ります。

 

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排尿の必要なタイミングで通知が届く DFree

加齢とともに、「トイレが近い」「尿漏れがある」「尿が出にくい」など、排尿のトラブルを抱える人が増えてきます。

尿漏れや頻尿などのほとんどは重大な病気ではありませんが、QOL(生活の質)を大きく損ないます。

40歳を過ぎたころから、頻繁に排尿したくなる頻尿や尿漏れ(尿失禁)など、排尿の悩みを持つ人が増えてきます。

頻尿や尿失禁の原因は、膀胱が過敏になって急な尿意を覚えてしまう「過活動膀胱」や感染による「膀胱炎」、骨盤の中で内臓を支える「骨盤底筋のゆるみ」「前立腺肥大」など様々です。

その様な悩みを解消出来る商品がDFreeです。DFreeは下腹部にセンサーを取り付け、膀胱の膨らみ具合をデータ処理した上で、アプリ上で10段階で表示することが出来ます。

この事によって、尿のたまり具合に応じて、排尿前(そろそろ通知)と排尿後(でたかも通知)のお知らせがデバイスに届きます。


最適なタイミングで自らトイレに行くことが可能になり、自立支援につながり、利用者のQOL(生活の質)を向上します。

また、介助が必要な方においても、おむつ・パッドをすぐに交換することが可能となります。

以下はDFreeのHPの事例紹介です。

立ち上がり時の失禁を減らすことに成功

DFreeデータを確認しつつ少し早い段階でトイレ誘導を実施することで立ち上がり時の失禁を減らすことに成功。
また今まで食後にトイレ誘導を実施していたが取得したデータから食事前に変更したことでこちらも失禁回数を減らすことに成功した。

利用者情報:70歳(女性)

要介護度3 / 認知症あり / 尿意はあいまい / 日中はパット、夜間はオムツにて対応

  • 定時でのトイレ誘導のタイミングが合わず失禁を繰り返している
  • トイレ介助の際、立ち上がり時に腹圧がかかり失禁している
  • 尿意の訴えはあるが認知症のため頻回なことがあり職員も対応しきれずに困っていた


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まとめ

ICTやAI、ロボット等は使用される本人にとって生活の質が向上出来るものでなくてはなりません。

睡眠や排泄・排尿データ等の活用などで、その方の羞恥心の減少や転倒リスクが減し、健康寿命が延びることは高齢者の生活の質を継続・維持・向上の可能性があります。

日本で一番多い人口割合で皆が通る将来の生活がICTやAI、ロボット等の活用で明るい未来となることは喜ばしい事です。

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コメント

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