SDGs 食とサステナブル事例 

SDGsには17の大きな目標があり、それぞれに平均10個ずつくらい同じようなターゲットが存在し、合計で169個あるので169のターゲットと言われています。

今回は今話題のフードテック(代替肉)が未来の食生活を変える可能性を紹介します。

また、フードロス問題の課題を解決する取り組みについても紹介します。

目次

代替肉

地球にやさしいだけでなく、人口増に伴う食糧危機を救うことから世界的に期待される「代替肉」です。

社会全体でSDGsやエシカル消費が重要視されるなか、肉を生産するために必要なコストにも目が向けられるようになってきています。

地球上の畜産を全て合わせると、15~20%の温室効果ガスを生んでいます。

東京新聞 の記事「バカにできない?肉の生産で出る温室効果ガス」によると、食生活に関わる温室効果ガスの排出量は、肉類の消費関連が最多だとされています。

豚肉の場合、小売店で並んでいる骨などを取り除いた精肉1キロ当たりの排出量はCO2換算で約7.8キロとされてます。

これは、えさの生産や飼育、食肉処理などの過程の排出量を合算したものです。

その後、小売店で売られるまでに、さらに約3.3キロ排出されるといいます。

宇都宮大の菱沼竜男准教授(農業環境工学)は2015年、原料調達や廃棄物処理も含めて商品の環境負荷を考える「ライフサイクルアセスメント」という手法で、一般的な養豚での排出量を、精肉までの工程ごとにまとめています。

7.8キロの内訳では、えさのトウモロコシや小麦の生産・輸送が30%、ふん尿処理が50%を占めています。

この事実を知っている人は少なく、代替肉を広めるためには、開発企業だけでなく、政治やファッションなどの分野とともに取り組んでいく必要があると思っています。

「インポッシブル・バーガー」がついに学校給食 のメニューに採用

以下の2021/05/27TABI LABO編集部の記事によるとアメリカでは代替肉の学校給食が承認され、幼い頃から新たな食文化を作る動きが出始めています。

欧米を中心にその支持を拡大し続けている代替肉メーカー大手の「Impossible Foods(インポッシブル・フーズ)」

世界最大級のスーパーマーケット「Walmart(ウォルマート)」やあの「BURGER KING(バーガーキング)」との取り引き&メニュー開発で知られるブランドが次にタッグを組むのは、学校です。©2021 Impossible Foods Inc.

このたび、同社が展開するブランドのひとつ「Impossible Burger(インポッシブル・バーガー)」が、アメリカの学校給食のメニューとして、政府当局から正式に承認されたという。

「USDA(アメリカ農務省)」「Child Nutrition Labels(子どもの栄養成分表示)」を取得した給食メニューは、5月、パートナーシップを結ぶ複数の学校からスタート。

また、バーガーのみならず、タコスフリートパイ、インポッシブル・ミートのソースを使ったスパゲッティなども給食のメニューとして提供されるようです。

メーカーいわく「子どもたちにとっては、家庭での食事同様、ほぼ毎日口にすることになる給食に代替肉のメニューが加わることで、幼いころから環境問題について触れるキッカケになる」とのこと。

サステイナブルな社会について、食を通じて学ぶ。まさに“食育”ともいえる「Impossible Foods」のこの施策が、今後、どのような展開をみせるのか注視していきた。

2021/05/27TABI LABO編集部 参照

フードロスパンを使用したクラフトピルスナーが登場

2021/05/18Food Clipの記事によると廃棄されるパン端材を原料としてクラフトピルスナーづくりが始まっています。以下記事の抜粋です。

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写真のラベルデザインは変更予定
参考:https://ja.crust-group.com/


日本国内のフードロスパンを使用したサステイナブルなピルスナーで、豊かな香りと女性にも好まれる軽やかで香ばしい後味が特徴です。

日本アルプスの天然水を使用したこのピルスナーはおいしいだけではなく、飲む事でSDGsへの貢献にも繋がります。

CRUSTの取り組み

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CRUSTは、シンガポールを拠点とする食品ロスをアップサイクルするフードテック企業です。

2019年に設立され、2030年までに世界の食品廃棄物を1%削減することをミッションとし、まだ食べられるのに捨てられる予定だった食材をおいしい商品に変換することで、循環を推進し持続可能性を高めることを目指しています。

食品廃棄物を減らすこと。そして、それらをビールやサイダーなどのおいしい商品にアップサイクルすることの両方を責務と掲げ、シンガポールではフードロスのカボチャやキノアからエールビール、バゲットからピルスナービール、みかんやパイナップルから炭酸飲料等のさまざまな余剰食材のアップサイクル商品を生み出し続けています。

ここ日本でも2021年から、まだ食べられるにも関わらず廃棄される予定であったパンや米を再利用し、ピルスナースタイルの発泡酒を作りはじめています。

今後もビールだけではなく、炭酸飲料やパンケーキミックスなど、さまざまな商品を国内のフードロスから生み出していく予定だといいます。

2021/05/18Food Clip
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まとめ

これまで食のイメージがなかったグローバルで歴史ある大企業が、食×テクノロジー「フードテック(Food-Tech)」に本気で取り組み始めています。

また、インポッシブル・フーズのような新たな「フードテック(Food-Tech)」企業の資金調達には、ヴィアキング・グローバル・インベスターズやコースラ・ベンチャーズビル・ゲイツグーグル・ベンチャーズ(現在のGV)、李嘉誠(ホライズン・ベンチャーズを通じて)などが資金提供しています。

食は、農業、漁業、食品製造、流通、保存、調理、配送など、幅広い分野にまたがります。

「食」の特徴は、分野が広いので市場規模が大きく、全人類が(なんならペットや動物も)ターゲットになることです。

フードテック関連のカンファレンス「スマートキッチンサミット ジャパン」を開催するシグマクシスは、「食」の市場規模は世界で700兆円を超すと計算しています。(※)※IT media

サスティナブルな点からもビジネス的に魅力十分なのが 「フードテック(Food-Tech)」 です。

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