介護施設 最新リスクマネジメント強化情報

このブログでは「介護役立情報」を紹介します。

介護事業運営に関して、サービス提供における事故発生をゼロにすることは不可能です。

その中でも防げる事故と防げない事故の評価や対策は重要です。

開設間もない事業所で、転倒事故が発生し、各指定権者へ事故報告書を提出する際、対策欄に「見守りの強化」を目にすることがあります。

職員配置から物理的に出来ない強化策を立てることは、転倒リスクの高い利用者のケアプランにおいて新なリスクに繋がります。

個別の事故事例の対応策を学ぶことで知識武装でき、対応策、職員育成など自施設のリスクマネジメント強化策となります。

今回はお勧めの事故事例を学ぶ機会を紹介します。

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目次

施設賠償保険主催リスクマネジメント研修

各介護事業所は開設に際し、施設賠償保険に加入されていることと思います。

施設賠償保険会社は定期的に事故に関するリスクマネジメント研修を開催していますので、積極的に参加し、情報のアップデートをお勧めします。

保険会社を保険加入事業者が適切なリスクマネジメント対策を行う事で示談金、慰謝料等の保険料を抑制することができ最新情報を知る事が出来ます。

保険会社が講師に招く方に社内研修を依頼することで更に詳細な事例を蓄積できます。費用面で負担出来ない場合は地域の事業者に声かけを行い社協等主催で開催を依頼する方法もあります。

自動車の交通事故の示談交渉は保険会社が代理人として行ってくれますが、施設における事故対応は施設の管理者や現場責任者が行うことの難しさがあります。

開設間もない事業所や小規模事業においては利用人数の積算が少ない分事業者に経験値が少ない状況です。

損害賠償の考え方は、交通事故も介護事故も同じで過失割合となります。

施設における介護事故に関して全て過失に関して訴えられる訳ではありません。

事故の利用者への想いの強い家族や交通事故の被害を受けられた経験のある家族などは、過失に関する謝罪を求めれれる事例も中にはあります。

介護事業所を運営している損保ジャパンがこの度、介護職が低コストで手軽に学んでいけるサービスの展開に着手しました。

介護従事者向けオンライン学習動画「介護リスク塾」をリリース

「介護リスク塾」は、実際の事例・判例を題材にリスクマネジメントの知識を深められるサービス。

既に公開されている動画は、トイレ内での介助を拒否した通所介護の利用者がそこで転倒してしまった事例を取り上げ、対応の問題点や改善策をレクチャーする内容となっています。

介護イメージ

介護リスクマネジメントサービス

介護リスクマネジメントに関する書籍や介護に関わる雑誌で情報収集することは大事ですが、紙面では表面的なことしか伝えられない事情もあります。

実際に多くの専門家は研修会場等では、よりリアリティのある詳細を話されます。

多くの専門家の研修に参加し、いざ自らの施設で事故が発生し、被害者及びその家族に理解が得られない際の相談窓口があると事業運営における保険となります。

沢山ある専門家で実際に相談した先でお勧めのサービスを紹介します。

株式会社安全な介護

2000年の介護保険制度スタート時期より現あいおいニッセイ同和損保で介護施設における事故対策の担当をされていたのが、 山田滋さんです。

多くの地域で研修を開催され、参加された方も多いと思います。

介護におけるリスクマネジメントを安全な介護というケアの視点からのアプローチは現場スタッフに役立つ内容が多いです。

実際に起こった事故を検証し、介護や環境を整ていく手法で事故件数を減らすことは可能となります。

2000年介護保険制度がスタートした。

その当時、現あいおいニッセイ同和損保でお客様の企業の経営企画やリスクマネジメントに携わっていた私は、介護のリスクマネジメントに興味を持ち現場で勉強させていただくことにしました。

最初に現場で活動を始めたのは、北区の清水坂あじさい荘。

当時鳥海房江さんという副施設長が居て、「おう、教えてあげるから勉強しに来なよ」と受け入れてくれ、朝までショートステイ夜勤のお供をさせてもらったりとお世話になりました。

その後、主に施設の現場でたくさんの介護職員と関わらせていただき、「この認知症のAさんの転倒をどうやって防いだら良いだろう」と頭を悩ませました。

私が現場と関わって抱いた疑問は、「なぜこんな防げないような事故に対して、ムダな労力を使っているのだろう」ということでした。

その当時は、事故防止活動と言えばヒヤリハットくらいで、まともな事故防止活動や事故防止の手法が何らできていませんでした。

まず、私が考えたのは「防げない事故と防ぐべき事故をきちんと区分して、防ぐべき事故に対して優先的に防止対策を講じよう」ということでした。

月に1回、その施設で起きた事故に対して、事故事例検討会を行い、
まず防ぐべき事故なのか、
防げないじこなのかを明確にした上で、
防ぐべき事故であればどんな対策を怠って事故に至ったのか、つまりどんな対策を講じるべきなのかを明確にしていったのです。

その結果、「見守りの強化」「見回りを頻回に」というような、気合だけの対策はムダであることがわかり、「介助動作を見直す」「正しい食事の姿勢のためにクッションを作る」など、根拠のある具体的な対策を講じて実際に事故を減らすことができました。

こんなカタチで現場で培った効果的な事故防止の手法を、他の施設の職員にもお伝えしたくて、セミナーや執筆活動をしています。

半分の労力で2倍の効果を生むリスクマネジメントの手法をご活用ください。

株式会社 安全な介護

福祉リスクマネジメント研究所

福祉リスクマネジメント研究所の烏野猛さんも多くの場所で研修を開催されています。

びわこ学院大学学部長教授をされていて、介護に関わるあらゆるリスクに精通されています。

最近は災害関連の研修も多く開催されていて、4月の改正で防災に関するBCP計画が義務付けらる前からBCP計画策定について話されていました。

契約書、ケアプランなど書面に関するリスクやパワハラなど労務管理リスクまで幅広い内容です。

福祉リスクマネジメント研究所のサイトの「事件は現場で起きている」の事例を見るだけでも勉強になります。

当社は、介護事業所が直面する様々なリスクについて最善の提案を行い、事業所運営に必要となる知識や技能ならびノウハウを研究開発し、その成果をひろく社会に啓蒙することを目的としている。

事業内容

・介護、福祉に関する講演、研修事業

・介護事業所との顧問事業

・介護現場で発生する介護事故への総合的支援事業

・職員教育に関する事業

・介護事業所の管理運営に関する事業

・災害遺児への給付型奨学金等支援

・災害想定診断に関する事業

・その他、大災害時におけるリスクマネジメントに関する事業

・防災、感染症、介護事故等BCP作成の支援

福祉リスクマネジメント研究所 HP 抜粋

まとめ

初めて介護事故に関するリスクマネジメント研修を受講した方は恐れを感じる方も多いです。

また、実際に介護事故に関する対応を行う管理者・現場責任者等は説明責任や発生時の初動等精神的にも追い込まれる事が多くあります。

人に対して尊厳や思いやりのある介護職がカスタマーハラスメントや事故・クレーム対応でバーンアウトすることが少しでも減ることが願いです。

必要な情報を収集し、知識武装と対策を立て、事業所内研修を通じて人材育成していって貰いたいと思っっています。

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