家飲み 日本酒 きき酒のコツ

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純米酒を極める/上原浩 光文社知恵の森文庫

家のみブログで以前紹介しました美味しい料理と日本酒が飲める「真 菜 板」を訪れた時に店主杉田さんに純米酒について色々教えて頂きました。

その時酒造技術指導をされている上原浩さんのことを教えて頂き、その本を何度か読んでいて純米酒の奥深さを改めて感じています。

このブログでは、色んな日本酒を飲んで自分なりに感じたお酒のイメージも感じたまま書いています。

上原さんの著書の中で利き酒をした事がない酒屋よりも日本酒をこよなく愛する愛飲家が利き酒をし、美味しいお酒が伝わっていく方が作り手にとっても日本酒の未来にとってもいいと語られていました。

上原さんが亡くなられて15年経ちます。日本酒全体の出荷量は大きく減っていますが特定名称酒(吟醸酒、純米酒等)についてはコロナ前まで堅調に推移していました。

令和2年については、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等により、業務用の日本酒を中心に国内出荷量が対前年比▲10%と減少。

特に、酒造好適米を多く使用する特定名称酒は対前年比▲14%と大幅に減少しています。

飲食店で美味しい日本酒を頂く機会が減った要因は大きいようです。

農林水産省「日本酒をめぐる状況」抜粋

全体的に毎日飲酒をする人も減っていますが、日本の風土にあった稲作づくりによる純米酒の文化が継続できるよう、美味しい日本酒を利き酒できる方が増え、伝わっていけばと思います。

例えば、各地の神社で収穫感謝際が行われていますが、秋の実りに感謝するお祭りであれば、奉納される品にも拘ればといいと個人的には思います。

特に神社の祭事で奉納されるお酒からまず純米酒の美味しお酒にし、祭りのお神酒が悪酔いしないようになればとも思います。

酔えばいいだけのアルコール添加日本酒文化からの脱却に家飲みで少しいい酒を飲める様利き酒を試してみればと思うようになりました。

家飲みで利き酒を試してみる

今回は「純米酒を極める」で上原浩さんが紹介していたきき酒の基本的な技術などを紹介します。

お酒を飲んで味わう前に利き酒をしてみませんか。

まずはお酒を少量口に含んで舌の上で転がし酒質を判定する方法でその後、自宅では勿論飲んでいいですが、多くの利き酒をされる際は通常バケツなどに吐き出すそうです。

全部飲んでいるとだんだん酔いがまわって正確な判断ができなくなる様です。

以下は利き酒の常識的なおおまかスタイルです。

このスタイルを活用し家飲みのマイベストを判定してみてはいかがでしょうか。

一.見 る

  • 初めにきき猪口を片手に持って酒の色を見る。
  • 昔は色があると減点だったようですが、色はあって当たり前だそうです。
  • うっすらとした山吹色で冴えた色沢(いろつや)照りがあるものは良好。と考えていいようです。

二.嗅 ぐ

  • 次にきき猪口を鼻に近づけて軽く揺らし、鼻で息を吸い込んで上立香(うわだちか)を見る。
  • 同時に吟醸香や熟成香のほか生老ね香(なまひねか)、つわり香、濾過臭、炭臭などの異臭がないか確認する。
  • 吟醸香や熟成香過ぎれば欠点となる。あくまで飲むことを前提に心地よい程度がいいようです。

三.利 く

  • 利き猪口の酒を3~5ミリリットル、スッと口に含んで舌の上に乗せ、軽く息を吸ってズズズと転がす。(このとき鼻孔に抜ける香りが含み香です。)
  • 二・三度舌の上で転がしてみて、味の良し悪し、肌理(きめ)の細かさ、味のふくらみ、含み香の涼しさ、味切れのよさなどに注目する。
  • 舌の上に乗せる量が少な過ぎると味が分かりにくく、多すぎると転がせないので、初心者は実際に試して適量を体得する必要があるようです。

利き酒はのんべんだらりとした気分で行うといたずらに時間を費やすだけなので、短時間で同じ酒は一回で判定することに心掛けるといいようです。

あまり細かいことに囚われず美味しいお酒かどうかの自分の三種類の基準で判定すればでいいようです。

自分なりの三種類の基準

  • お金を払ってでも飲みたいお酒
  • タダなら飲むお酒
  • 飲めと言われれば飲むけれど1合につき1000円くらいの迷惑料を頂きたいお酒 

日本酒の上立ち香(うわだちか)とは?

日本酒のテイスティングのときにいう上立香とは「飲む前にグラスから立つ香り」のことです。

上立香は、お酒の温度が低い状態だと感じることができません。ですので、温度が低すぎず香りが感じにくいなと思ったら、少し常温に戻してもう一度確認してみると香りがよく立って感じられます。

上立ち香を表現するときには「吟醸香」「原料香」「熟成香」の3つの香りに注目してみてください。

吟醸香は、よく吟醸酒に感じる香りでフルーツのような華やかな香りのことを言います。メロンやバナナ、パイナップルのような香りがします。

原料香は、原料のお米由来の香りのことを言います。炊いたお米やお餅、お団子を作るときに使用する上新粉(ごくごくわずかに感じるお米の香り)などの香りがします。

熟成香は、熟成味のある香りのことを言います。きのこ類やオーク樽のような香り、醤油、カカオなどとても複雑な香りがします。

SAKETIMES 抜粋

火入れをしていない酒を貯蔵(保存)した場合に発生する、ムレとほぼ同系統の不快臭である。 生老ね香老ね香(貯蔵中に生成する不快臭)のいずれも、生成機構は異なるが同じイソバレルアルデヒドを含む香りであることから、この名があると思われる。

生老ね香 | 灘の酒用語集 – 灘酒研究会 抜粋

清酒 醪で酵母の増殖が遅れたとき、乳酸菌などの細菌類が異常に増殖したとき、清酒が火落ちしたときに生じるヨーグルト様の香りである。 香りの本体はジアセチル・揮発酸などである。 酢酸菌によって起こるときは、酢酸臭が感じられ、清酒醪醸造中最も嫌われる香りである。 …

灘の酒用語集 抜粋

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