このブログでは「介護役立情報」を紹介します。
今回は2021年4月改定で義務付けられた自然災害などに備えたBCP(業務継続計画)において情報共有に注目されているLINE WORKSについて紹介します。
LINE WORKSとは
LINE WORKSとは会社や団体、チームごとに登録し利用するサービスです。
LINEなど個人SNSのようにそれぞれが登録して使うものではなく、まず会社や団体ごとのLINEWORKSを登録し、登録した人(管理者)が一緒に働くメンバーを招待したり、追加することでメンバーを増やします。
ビジネスチャットとしては、Google ChatやSlack・Chatworkなども有名ですが、LINE WORKSを活用する事業者が増えているのは、操作がLINEと似ている為、導入時の操作教育等が必要ないことです。
使用方法例
災害・緊急時の情報共有
日常的なコミュニケーションのみならず、介護施設において災害時の対応も極めて重要になってきます。
従来の緊急連絡網は電話でのやり取りを想定していますが、頻繁に発生する災害において、職員への参集要請や安否確認を電話で行う事は緊急対応において、時間がかかります。
また、連絡網では組織改編や異動・退職時の更新に不備があり、役に立たないことも想定されます。
必要な職員全員に一斉に伝えるには何らかのグループチャットは欠かせません。
非公式でLINEグループチャットを活用している事業所もありますが仕事とプライベートは分けたいのが多くの職員の本音です。
また、【LINEで情報流出!?】などビジネスにおいての使用は情報漏洩のリスクがあります。
【LINEで情報流出!?】やっておきたい「LINE」設定方法6選
日々の業務上情報共有
LINEの使用感をそのままに、業務上のコミュニケーションに必要な機能、スタンプが幅広く用意されています。以下は使用例の一部です。
- リアルタイムのやり取り、情報・知識のシェアに使う「トーク」機能。
- 利用者の状態像の変化、必要な申し送りを多職種で共有・管理できる「ノート」機能
- 担当者会議や親族との面会にも使える「ビデオ通話」機能
- コロナ禍の面会制限時に家族とのビデオ通話
LINE WORKSは国際認証を取得した高いレベルのセキュリティも介護現場にとっては大きな魅力となる。
ただし利用者のコアな情報や組織の運営に関する情報は別途専用のシステムを使用するなど、使用するデバイスを分けたり、個人情報の漏洩対策等は事業所ごとに必要です。 介護現場LINE WORKS導入例
まとめ
介護サービスは在宅の個人を支援するため他の事業者との連携や多職種連携は欠かせません。
他法人との連携はいまだに電話・FAXが主流ですが、業界にビジネスチャットツールが浸透すれば、事業所間で迅速かつ正確なコミュニケーションが可能になります。
連絡調整の省力化などLINE WORKS等のビジネスチャットツールで実現できる業務改善が人材不足の業界の対応につながります。
今回は分かりやすくLINE WORKSでビジネスチャットツールを紹介しました。
私の考えでは、まずは在宅サービスの拠点の地域包括支援センターを中心にビジネスチャットツールを活用する動きが必要と思います。
今回は紹介していませんが、以前ある市でChatworkの担当者を交えビジネスチャットツールの活用をレクチャーする機会がありました。
地域包括支援センターのケアマネが集まる会でしたが、便利さは理解頂けましたが、市全体での取り組みに広がることはありませんでした。
地域包括支援センターは各市町村が直営・委託で運営されていますが、この中核システムが中心にビジネスチャットに風穴を開けるしくみが必要と思います。
全国で起これば、民間の居宅・サービス事業者への導入は加速するように思います。
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