介護事業所 行政提出書類ローカルルール排除へ

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今回は厚生労働省が年末までに、介護施設・事業所が報酬請求などで行政へ提出する各種書類の内容を全国的に統一する方針について紹介します。

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行政の提出書類全国で統一に向け今年度内にも法令措置

介護のニュースサイトJOINTによると、国が作った様式を変えずに使用したり、決められた提出書類の範囲内に留めたりするために、一定の拘束力を持った形で自治体へ要請していく考えを7月21日に開催された有識者会議で明らかにしました。

この有識者会議は2019年8月7日に第1回目が開催された社会保障審議会(介護保険部会介護分野の文書に係る負担軽減に関する専門委員会)で以下の様な介護事業運営に関わる書類の負担軽減に取り組んでいます。

検討対象書類

介護分野において、国、指定権者・保険者及び介護サービス事業者の間でやり取りされている文書に関する負担軽減を主な検討対象としています。

(1)共通化・簡素化の方策を検討する書類。(様式例の見直し、添付文書の標準例作成)

  1. 指定申請関連文書(人員・設備基準に該当することを確認する文書等)
  2. 報酬請求関連文書(加算取得の要件に該当することを確認する文書等)
  3. 指導監査関連文書(指導監査にあたり提出を求められる文書等)

(2)その他

地域によって取扱に顕著な差異があり、事業者及び指定権者・保険者の業務負担への影響が一定程度見込まれる分野について、共通化・簡素化の方策を検討する。(例:自治体によって解釈が分かれることが多い案件の整理)

今までも様式に関しては、厚生労働省よりひな型は示されていました。その書式を各自治体が管理しやすい形で修正を加える形となっています。

広域で事業展開する法人にとって非効率極まりない書類提出業務です。

介護保険制度が始まって以来指定権者も都道府県から市・町に移行され、提出書類の煩雑さはより複雑化されています。

特に地域密着のみなし指定(他市町が行う)や総合事業における指定権者以外に書類を提出する際、独自書式で提出を求めれる事例など無駄な作業が至るところにあります。

今でこそ無くなりましたが、ある政令指定都市においては周知や提出を郵便又はFAXに限定している事例もありました。理由を尋ねると「全サービス事業者にネット環境がない事業所が存在する」からでした。

現在のコロナ感染により介護事業所は経営に甚大な被害を受けていますが、オンラインで業務を行えるようになった利点もあります。

一連の介護分野の文書に係る負担軽減もコロナ関連助成金を活用しデバイス・ネット関連など前進した事は良かった点です。

今回期待できる点は、告示や省令の見直しなどを行い、必要な法令上の措置を今年度中にも講じて、ある一定の拘束力を設ける事です。

厚労省は今後、有識者会議で今年秋ごろに施策の方向性を固める予定です。

それを社会保障審議会・介護保険部会に報告し、年内にも法令上の措置の具体像を決定する計画です。

自治体がその裁量でローカルルールを設けることは、地域の特性からどうしても不可欠なケースなどに限定する様で、例外を認める条件などもこれから検討される様です。

21日の有識者会議で厚労省の担当者は、「現場の事務負担が重くならないよう、提出書類の様式を法令でしっかりと定める。不必要なローカルルールは基本的になくしていく」と説明しています。

ようやく実効性の高い制度となっていくことに期待したいものです。

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