家飲みでは、宅のみタイムを有意義にするお酒を紹介します。
宅のみライフで今回は持ち寄り飲み会で頂いた「山崎12年」を紹介します。
家のみでは、冬場は日本酒、ハイボールがメインでハイボールは720mlで2000円前後ですが、初めて頂く「山崎12年」は、ストレートで味わいました。
THE YAMAZAKI 12YEARS
ウィスキー好きにはよく知られている「山崎12年」希望小売価格8,500円です。
持ち寄りしてくれた方は15000円〜20000円以上で購入していると聞いてビックリ!
手に入りにくい状況は理解しましたが、好きな人が大金を出しても手にしている魅力について調べてみました。
以前「家飲み 納得 ジャパニーズ・ウィスキー サントリー」でサントリーの歴史は軽く紹介しました。
創業者の親子2代に渡る壮絶な想いが込められている歴史までは知りませんでした。
信治郎の次男である佐治敬三が、二代目マスターブレンダーとして信治郎の情熱と技を受け継ぎました。
「日本を代表するシングルモルトウイスキーをつくる」敬三はそう決意しました。
高度経済成長が頂点を極めつつあった1980年代初頭、豊かさのものさしが国から個人へと移り変わる時代でした。
「価値観が多様化する時代には、個性の強いシングルモルトが好まれる」そんな嗅覚を効かせた敬三の、そして、日本のウイスキーの新たな一歩、それが「山崎」でした。
敬三は、当時のチーフブレンダー佐藤乾とともに、数十万樽の原酒の中から掛け合わせ、ひたすらテイスティングを重ねました。
「スコッチとは異なる、日本のシングルモルトウイスキーはどうあるべきか」満点に近い香味を生み出しても、妥協することなく激論が続いたのです。
そうして、あっという間に2年の月日が過ぎ去っていました。
苦悩と挑戦の果てに二人が辿り着いた答えは、「ひとつの個性が突出することなく、多彩な原酒が混ざり合い、高め合うような調和」でした。
そして1984年3月14日、山紫水明の地、山崎の風土そのままに、穏やかで奥深く、
サントリー ブランドストリー 抜粋
しかし確固たる風味を持った、シングルモルトウイスキー「山崎」がついに誕生したのです。
発売当初ウイスキーの主流はブレンデッドウイスキーでそれが定番の時代でした。
シングルモルトといえば限られた愛好家達だけが嗜む酒といったマニアックな存在だったのです。
『価値観が多様化する時代には、個性の強いシングルモルトが好まれる』という佐治敬三の嗅覚はすごかったと思います。
時代と共に徐々に評価を上げ、現在はジャパニーズウイスキー最高峰として不動の地位を確立しました。
人気の理由
数々の世界的な賞を受賞
ウイスキー「山崎」は世界の品評会で毎年のように賞を受賞し、世界中から人気を集めるウイスキーに成長しています。その扉をこじ開けたのも実は山崎12年。
権威ある品評会、インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ (ISC)の2003年大会で山崎12年が金賞を受賞したのがISCでの日本企業初の金賞。
その後、山崎12年はサンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション(SWSC)などでも受賞しています。
”世界最高”と称されるウイスキーに
2003年のISCで金賞を受賞したことで山崎12年への注目は一気に高まることに。世界最高クラスのウイスキーとして本場スコットランドなどでも注目を集める存在になったのです。
品薄が影響?
ウイスキーは原酒を長い間熟成させて造るため、他のお酒に比べて手間がかかり多く造ることができないお酒です。
そのため、2014年NHKの連続テレビ小説「マッサン」の放映やハイボール人気などによるウイスキー需要の急激な高まりに原酒の数が追い付かず品薄になりました。
この品薄の影響でさらに山崎12年の人気が高まることにもなったのです。
1980年代〜2000年代前半にかけての「ウィスキー冬の時代」を、どのメーカーも原酒の生産量抑えて耐え忍んでいたのです。
その後ブームが到来しても原酒が不足し、供給が追いつかなくなっているのがプレミアム価格の要因です。
ジャパニーズウィスキーのエイジング商品が数量限定で販売されれば同時に完売する状況が続いています。
2021年1月の読売新聞の記事によると、
サントリーホールディングス(HD)は、2010年から続けてきたウイスキーの大半の商品を対象にした出荷制限を11年ぶりに緩和する方針を決めた。
ハイボールブームで原酒の生産が追いつかない状態に陥ったが、生産や貯蔵設備の増強で増産が可能になった。
コロナ禍で需要が高まる家庭向けを含め段階的に供給量を拡大する。
読売新聞 オンライン 記事 抜粋
記事から推察すると冬の時代で生産量を抑えていた原酒づくりも増産され、多くの商品の出荷制限が緩和されたのであれば、エイジング商品もそろそろ手に入りやすくなるのではないでしょうか。
あじわい
香りは奥深いウイスキーの香りが広がります。
ストレートで一口飲んだ味わい非常に上品な味でその後から重なって違った香りはフルティーで鼻に抜ける感じでした。
ゆっくり、味わいチェイサーで口の中を整え2口目を飲みました。
口の中で深みと甘みが複雑に広がる感じで余韻で残る香りはスモーキーと少し違った香りでした。
調べてみると、山崎に使用される一般的な樽はホワイトオークでできていますが、ミズナラ樽やシェリー樽も使用しているそうです。
これが山崎特有の白檀(びゃくだん)や伽羅(きゃら)と呼ばれる香木の芳香と言われる所以だそうです。
世界ではお香のような香りと評されるようですが、なるほど日本人にとっても甘い香りの後の余韻の香りもいい感じでした。
品薄で小売希望価格の2〜3倍近くで取引されている今はとても庶民が家飲みでいつも飲める価格領域を超えています。
いつかメーカーの希望価格で常時販売されるようになればたまに飲んでみたいかなと感じます。
コロナ感染が落ち着いたらいつかは京都の山崎蒸溜所を訪れてみたいと思います。
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