ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた /堀江 貴文
この お勧め本紹介を通じて本を読むことの楽しさや色々な価値観を知り、成長に繋がることを紹介したいと思っています。
今回は前回紹介した藤田晋/堀江貴文さんの共著『心を鍛える』で堀江貴文さんが30代の貴重な時期に1年9か月、獄中で制約を乗り越えて書いた書評と紹介されていたので購入しました。
獄中という時間の制約のある中「高効率な選書」は必須でその圧倒的な情報の壁を乗り越えて手元にたどり着いた本は出所後にも役立った厳選された本の紹介です。
刑務所内での選書に参考とされていたのは書評サイト『HONZ』だった様です。
10年以上も前に出版された本ですが、限られた時間を有効に活用する読書術はお勧め本で興味を持った分野を読んでいきたいと思います。
本書の最後に成毛眞さんとの対談も面白い内容でした。
この本で紹介されていた本・漫画一部紹介
こんな僕でも社長になれた
誰でも、「やりたいこと」に簡単に近づけるようになった。
創業者の家入さんは、僕たちの見てきた起業家像とは程遠い人物だ。
”らしくない”IT企業社長のサクセス・ストーリーである。
「こんな人でも、社長になれるのか」「やりたいことが、こんなにも自然にできるのか」と勇気をもらう人もいるだろう。
本書 抜粋
カレチ
「そもそも日本人って、なんで真面目が好きなんだ?」
塀の中でふとそう思った時、手の中にあったのは「カレチ」という漫画だった。
この本はいい意味でも、悪い意味でも真面目な日本人性というものを、鉄道ドラマを通して描き出している秀作。
本書 抜粋
シャーロッキアン!
アーサー・コナン・ドイルが生み出したシャーロック・ホームズを「実在した人物」と仮定して、その物語を「実際に起こった事実」と捉える熱狂的ファンのことを”シャーロッキアン”という。
カレチとシャーロッキアンの作者は同じで作品に通底しているのは、日本人の「真面目の美徳」だ。
「真面目さ」に対して、いつも無邪気に感動してしまうけど、グローバル化の時代、世界で勝ちたいなら、その真面目さを疑うことも時には必要だろう。
本書 抜粋
理系の子
なぜ日本では「怪物」が育たないのか?
アメリカにしかいない、怪物たちにことが書かれている、怪物といってもかわいい怪物だ。
その名も”理系の子”。 主人公は子どもたちだ。
核融合炉を自作できる子どもが一人でも育つ国と、育たない国とでは、その差はかなり大きい。
本書 抜粋
バイオパンク
コンピューターの世界におけるイノベーションは、いつもガレージで始まっていた。
新しい”ガレージ#で起ころうとしているのは、バイオハッカーという、生命の設計図を自宅で解析しているハッカーたちだ。
本作を読めば、ヒトゲノム・プロジェクトによるDNAコードの解読に端を発した「生命の情報化」が、どこまで進んでいるのかが、ありありとわかる。
本書 抜粋
ロケットボーイズ
僕は「こうなればいいな」って世の中をつくったり、自分が欲しいサービス・モノをつくりたいと、ただただ思って行動している。
極端に言えば、昔から「こうなればいいな」と思ったようなことー例えば”浮いて走る車”とか、ーを実現したい。そんなノリでいい。
だから「ロケットボーイズ」を読んでいると、もう本当に、主人公が他人だとは思えない。
この本は、アメリカの片田舎でロケットの打ち上げに夢中になった高校生たちの、感動と興奮の青春物語だ。
本書 抜粋
宇宙は”地球”であふれている
太陽系から遥に離れた場所にある星の存在を証明したり、星の大きさなどの正確な情報が得られるようになった。
太陽系の外側にある地球型惑星については、かなりの研究と成果が上がっていて、本作ではその実像を詳細に知ることができる。
本書 抜粋
放射線医が語る被ばくと発がんの真実
有事のときには、その人の「情報感度」がよくわかる。
普段からマスコミに踊らされている人は、有事のときは恰好のカモだ。
3.11以降、放射線にまつわる世論を丁寧にデバッグしてくれている。
本書 抜粋
外資系金融の終わり
「金を稼ぐ」のと、「女を口説く」のは、だいたい同じくらい超簡単である。ーということのからくりが理解できる、
考え方の基本には科学的なロジックと、それを裏付けるデータである。
そうした前提の上で恋愛を語られるから、読んでいて非常に気持ちいいのである。
本書 抜粋
山賊ダイアリー
岡山県のど田舎で生まれた著者は現役猟師兼漫画家で、本作はいわば自伝的漫画である。
幼いころ猟師のおじいちゃんの背中を見て育ち、大人になるということは猟師になることだと思っていたという。
池袋のバーでデートするような大人になって、そして彼はあるときふと、いつかは地元で猟をやってみたいと恋人に切り出した。
すると「動物を殺すなんて、最低」と言われ、ケンカをし、その足で田舎に帰って猟師になってします。
このシリーズを読むだけで、猟師になれそうな気がしてくる。
猟師入門の実用書としても十分役立ちそうだ。
本書 抜粋
ニートの歩き方
「ニートの歩き方ーお金がなくても楽しく暮らすためのインターネット活用法」の著者は、高学歴脱線でニートになった元京大生だ。
28歳で「インターネットさえあればニートでも楽しく生きられるんじゃないか?」と思い立ち、会社を辞め、ずっと定職に就かずぶらぶらしているという。
本作は、インターネットを使って効率的かつ経済的に生活を営む手引書である。
ニート志望者でなくても一読の価値がある。
本書 抜粋
二重らせん
ノーベル賞を与えられたワトソンによる発見に至るまでのドキュメンタリーだ。
様々な仮説を検証し、研究者同士の人間臭いドラマをかいくぐり、何度も希望し、絶望していく中で世紀の発見を成し遂げるまでが書かれている。
勝利を確信して眠れなくなった時のワトソンの感覚。
これは、ビジネスやギャンブルで、ヤマを張って攻めている感覚とまったく同じだろう。
時代が変わる瞬間をモノにできるかー最高水準の科学の世界は、キレイゴトが通用しない、ギャンブの世界と変わらないのだった。
本書 抜粋
どうやって僕らは本を探し、読むのか?
第2部は獄中で1000冊の本を読破してきた堀江さんとノンフィクション本の”ソムリエ”として書評サイトHONZを運営する成毛眞さんとの対談です。
自分にとっての感動・面白い本探しは多くの人にとって興味深いことが対談で分かってきます。
堀江さんの本探し術も参考になります。
堀江
本に関しては、そもそもそんなに情報量がたくさんないじゃないですか。
新聞の広告と書評、雑誌の書評、ブログ、メルマガとかの書評コーナーから取ってきても、せいぜい目につくのって、週に1000もないですよね。
たぶん200~300くらいでしょ、データベースになるのは。ダブってくるのもあるし。
そこから5~10冊「くらい選ぶ感じですよね。
HONZはいいですよ。あちこちのブログで探していたのが、HONZみたいな感じでまとめていると、そりゃHONZ行って探しますよね。
成毛
今、間違いなく必要なのは理系、つまりサイエンスだよね。というより、今だけじゃなくて、何百年も人間はサイエンスがあって初めて文明をぜんしんさせて、それが経済を作ったことで結果的に余剰を生み、余剰があって生まれたのが文化なわけで、文系にいる文学は、いちばん最後に出てくる。言ってみれば余剰物ですよね。
歴史を見ても、逆は起こってない。
つまり、ギリシャ悲劇から何か学んでを、結果的に農作物が多く収穫できたなんてことは起こってない。
ギリシャやエジプトで、農業技術というサイエンスが生まれて、天文学が発達して、洪水がコントロールできるようになったことで、農作物がメソポタニアなどの他の地域よりもはるかに多く生産できるようになった。
その結果として、ギリシャ悲劇などの文学が生まれてくるわけでしょう。
歴史を見ても、本来はすべてサイエンスが中心だと分かる。
だからサイエンスがわからない人が為政者になるのは、本当に怖いことで。
堀江/成毛対談抜粋
コメント