面白い生き方をしたかったので仕方なくマンガを1000冊読んで考えた 堀江貴文/ KADOKAWA
この本の冒頭で著者堀江貴文さんは
今は存在していない想像上の知識が次々に仕事を生み出し未来をつくってゆく時代だということだ。
今はまだ遊びの中にある想像的知識の中から新しく仕事を生み出していく人が、これからの時代で活躍してゆくのだろうと感じることが増えた。
これからは、遊びが仕事になる時代だ。
まえがき
現在の巨大IT産業についてもいと昔まえは遊びからの進化も沢山あります。
著者も中学の合格祝いにパソコン買ってもらったことから、プログラミングが遊びの一貫で夢中になった様です。
ソーシャル・ネットワーク (映画)で描かれている様に、フェィスブックの始まりは、マーク・ザッカーバーグが、ボストン大学に通う恋人のエリカと口論になり、「アンタがモテないのは、おたくだからじゃなくて、性格がサイテーだからよ」と言われてフラれたことが始まりです。
怒ったマークはブログに彼女の悪口を書き並べ、さらに腹いせにハーバード大学のコンピュータをハッキングして女子学生の写真を集め、女の子の顔の格付けサイト「Facemash」を立ち上げます。
サイトは瞬く間に話題となり、立ち上げから2時間で2万2000アクセスを集め、4時間で大学のサーバーをダウンさせてしまうことになります。
人のインスピレーションや想像力で描かれる世界が現実のものとなりマネタイズされるモノがおおくあります。
前回紹介した「2040年の未来予測」にも書いてあったとおり未来予測の知識から、悲劇も避けられ、おもしろい世の中へも変化していけると思います。
この お勧め本紹介blogを通じて本を読むことで色々な価値観や将来の可能性を伝えていきたいと思っています。
3つのお勧めポイント
この本を読んで参考になったポイントは以下の3つについてです。
①仕事はセンスと教えてくれるマンガ
②想像力は観察力とわかるマンガ
③マンガが新しい「遊び」を作る
仕事はセンスと教えてくれるマンガ
寿司でも伝統工芸でも下積み修行が大事というポジショントークするシーンは否めません。
少し前に著者が「寿司屋に長い修業は必要ない。独学ですら人気の美味しい寿司屋は作れる」とネット上で発言し炎上した経緯があります。
この本では大切なのは下積みよりもセンスと言い切り、センスを身につける疑似体験としてマンガの想像的知識の可能性を伝えています。
人が成長するには色々な価値感があることを知ることは重要です。紹介されるマンガから学べるセンスもあると思います。以下紹介マンガと内容の抜粋です。
- 「ラーメン発見伝」 日本独自に進化したラーメン文化をビジネスコンサルという切り口で描いた作品『やつらはラーメンを食ってるんじゃない。情報を食ってるんだ』
- 「グラゼニ」プロ野球の真の残酷さを野球とお金の側面から描いた作品『グランドには銭が埋まっている』の略がタイトルです。
- 「どうらく息子」どんなにブラックと言われてもほんいんがハッピーな仕事もあります。落語という超保守的な世界に魅せられた主人公は目標がなかったそれまでの生き方から大きく変化します。
想像力は観察力とわかるマンガ
企業するということはイノベーションを起こすことと同義語で「イノベーションは周りの反対から生まれる」投資マンガ「インベスターZ」での著者の言葉です。
丹念に取材を重ね社会のリアルなダークサイドを描いた「闇金ウシジマくん」は少し情報弱者だったり、気を抜いたりするとはっまってします日本のダークサイドをリアルに描いています。
闇金、裏社会、ネオヒルズ族まで丹念に取材し、企画し描かれるストーリーは小説に劣らない読み物となり得ます。
「闇金ウシジマくん」で描かれている目を背けたくなるような出来事は、自分の日常のほんの壁一枚隔てた向こう側で起こっていることで、リアルな日本人のダークサイドを知ることが出来ます。
マンガが新しい「遊び」を作る
マンガを読んでいる人口は全体の3〜4割と推測され、「読まない人は自分が真面目で教養のある人物だと見栄をはりたい人種もいる」と著者は「マンガHONZ」の共同仕掛け人の佐渡島庸平さんとの対談で述べています。
この本が若い世代のビジネスパーソンをターゲットに書かれていることから、その世代の読書が電子書籍より紙の本が売れるのは見た目を意識したものだと述べています。
「フライヤー」の様な本の要約サービスがヒットする理由もそこにあると分析しています。
現在の技術の進歩が早くSF作家やSFマンガ家の想像力の先行価値によるサイエンスフィクションが成立しにくくなっている様です。
マンガや本との出会いは今まで雑誌や書店の平積みでしたが今後はブログやキュレーションメディアに変化していっています。
このブログで紹介しました「ファンベース」にも記載されていた通り、世界の砂粒より多い情報が毎日発信されている世界では、自らの好みを最適化して情報を得る必要があります。
また美術業界では、日本の「マンガ」が注目されています。イギリスの大英博物館で2019年に行われた大規模な「マンガ展」も好評を博しました。
今後は日本のマンガが現代美術に位置づけされ、キュレーターによって世界規模での展覧会が企画される時代になる可能性もあるような気がします。
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