このブログでは「介護役立情報」を紹介します。
今回は介護施設における「Pepper」の活用について紹介します。
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「Pepper」の活用 背景と目的
超高齢社会における介護需要の増加と介護人材の不足による需給ギャップはますます広がります。
公益財団法人介護労働安定センターは8月23日、2020年度に実施した「介護労働実態調査」の結果を公表しました。
調査結果によると介護労働者における高齢化は年々進んでおり、全体の23.8%が60歳を超えている結果となり、現役世代が終わった時の人手不足に拍車がかることは想定出来ます。
人手不足に加え昨年から続くコロナ禍における感染予防対策の徹底に伴う非接触対応の必要性が増しています。
介護現場ではテクノロジーを活用したさらなる業務効率化による生産性向上と介護サービス品質向上の両立が求められています。
この度、ソフトバンクロボティクスとSOMPOケアは、介護施設向けアプリケーション「まいにちロボレク」と「まいにちロボリハ」を搭載した人型ロボット「Pepper」活用実験を発表しました。
具体的にはSOMPOケアが運営する介護付きホーム4施設とサービス付き高齢者向け住宅2施設へ導入し、介護施設における「Pepper」の有用性を検証します。
使用方法例
株式会社インマイライフ
滑らかな動きで、体操とリハビリ訓練を実施!
ヴィブレ埴生にPepper君を導入した理由は、入居者だけでなく、介護職員も含めて、最新技術に触れ、”ワクワク”しながら、近未来を創造してもらうため、です。まず午前中は、朝礼時、Pepper君に司会進行してもらい、企業理念を唱和。
司会や進行が苦手な職員もいるため、とても助かっています。
その後「ロボレク」を使って、職員や入居者約40名で、20~30分ほど体操。
全員が無条件で笑顔になれる時間です。
午後は、Pepper君と自由におしゃべりしたり、「ロボリハ」を使って、個別にリハビリ訓練をしたりして、楽しい時間を過ごします。
Pepper君との会話の中で 意表を突く答えが返ってきたときは、笑いの渦に包まれます。
本ユースケースでは株式会社ロゴスの「まいにちロボレク」「まいにちロボリハ」をご利用頂いております。
Pepper for BIZ 3.0
Pepper 介護・福祉編
コミュニケーションロボットの市場は拡大するのか
2021年01月25日に株式会社日本リサーチセンターは、 コミュニケーションロボットが人に代わる身近なコミュニケーション相手として受け入れられるかなどの意識調査を行いました。
新型コロナウイルスの影響で人との直接のコミュニケーションの機会が減ってしまった代わりに、コミュニケーションロボットが身近にいる社会が到来するかなどの意識調査です。
主な調査項目
- 現状のコミュニケーションロボットに対する所有意向(コロナ流行前・流行後)
- 欲しいコミュニケーションロボットのタイプ
- 今後、プライベートにおいてコミュニケーションロボットと一緒に暮らしていきたいと思うか
- 何が満たされれば、コミュニケーションロボットと一緒に暮らしていきたいと思うか
- コミュニケーションロボットが身近にいる社会が到来することをどう思うか
調査結果の要約
現段階では、コミュニケーションロボットは自分には必要ないと思っている人がおおよそ8割だが、
今後、世の中にコミュニケーションロボットが普及していくことに対しては、5割が歓迎する傾向にあることが伺える。
まとめ
超高齢社会における介護需要の増加と介護人材の不足による需給ギャップと世界に類をみない超高齢化社会の日本の福祉政策は注目を浴びています。
介護とは、老齢や心身の障害などの原因により日常生活を営むこと支障がある人に対して、日常生活の動作、家事、健康管理、社会活動の援助などを行うことと定義されています。
そして日本では、介護の基本的な考え方として次のように定めています。
◆ 自立支援
単に介護を要する高齢者の身の回りの世話をするということを超えて、高齢者の自立を支援する
◆ 利用者本位
利用者の選択により、多様な主体から保健医療サービス、福祉サービスを総合的に受けられる
◆ 社会保険方式
給付と負担の関係が明確な社会保険方式を採用する
業としての介護を社会保障制度の枠組みで行う上で利用者にコミュニケーションロボットとの関わりを提案し、受け入れられるのであれば、大きく市場が拡大する可能性はあるよう感じます。
以前紹介しました「 家族型ロボット「LOVOT」」のように人型以外にも家族としてのペットとのふれあいにも期待したいものです。
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