介護職 コロナ濃厚接触者自宅待機要請で現場が疲弊

このブログ「介護役立つ情報」では、介護の仕事情報や今現場で起こっている事を紹介しています。

今回はコロナ感染症第5派による感染拡大で家庭内感染が拡大する中、濃厚接触者の2週間自宅待機で起こっている人手不足について解説します。

目次

ワクチン接種者への柔軟対応

以前このブログでも紹介した通り、介護職のワクチン接種は施設系サービスを中心に接種率は上がってきています。

そんな中、課題となってきているのが、濃厚接触者の自宅待機要請です。

今回の感染拡大地域において、20代~30代を中心の感染者数が増える中、介護職の家族が感染し、同居の介護職が濃厚接触者となるケースが増えています。

この場合、自治体により異なりますが、保健所を中心にヒアリングを行い濃厚接触者の判断を行います。

濃厚接触者と判断された場合2週間の自宅待機要請が出されますが、PCR検査の実施は自治体によりされる場合とされない場合があります。

あくまで自宅待機要請ではありますが、要請を拒み出社させる事業所はなく、慢性的な人手不足の介護事業所に追い打ちをかけています。

ただでさえ人が集まりにくい地域では運営基準を満たすため人材派遣会社から派遣職員を要請している事業所にとっては更に人手不足が逼迫してしまします。

また2週間の待機期間の賃金についても課題があります。

この度のコロナ感染拡大により、国の支援策として雇用調整助成金は拡充されていますが、一定規模の法人のある一部の事業所で発生した感染又は自宅待機要請には対応出来ません。

2週間休みが欠勤扱いとなれば、ただでさえ人手不足で疲弊している中、職員の不満は高まります。

有給使用を認めたとしても、新入職や有休取得済み者への対応も必要です。

ネット等での社労士の見解では、就業規則で定めた会社都合の休業時の賃金の60%をベースに各法人の判断となる趣旨が多く記載されています。

事業者にとっては、コロナ禍で利用人数げ減っているデイサービスなど売り上げ減と支払い増の2重苦となります。

このまま感染者拡大が当面落ち着かない状況において、介護職の確保がなかなか難しいなかで、ルールを無視する介護現場が出てくる懸念も拭えません。

濃厚接触者が出ても隠してしまう事業者や、賃金等から濃厚接触者となっても事業所へ伝えない職員などが想定されます。

実際に第4波でクラスターが発生した事業所の事例では、派遣職員が体調不良を伝えず、感染拡大が起った可能性があったが、感染拡大地域ではPCR検査の時期がずれ特定できなかったことも耳にしています。

ワクチン接種者への柔軟対応

このような状況が続く中、医療従事者に厚生労働省から出されている緩和措置を介護職員にも適用するよう多くの声があがっています。

具体的には厚生労働省から8月18日に出された対応を介護職にも準用できれば仕事が継続できる介護職員は多くなります。厚生労働省通知 一部改正通知

医療従事者の勤務可能条件の大枠は以下の通りです。

  • 他の医療従事者による代替が困難な医療従事者であること
  • 2回のワクチン接種が済んでいること
  • 業務前の検査で陰性が確認されていること

こうした緩和措置を、介護職にも適用できれば、感染拡大地域の介護現場で起こっている人手不足の緩和に繋がります。

このままだと介護現場の人員が回らなくなり、必要なサービスを適切に受けられない高齢者が増えてしまう懸念があります。

全国老人福祉施設協議会からも9月1日に出されたコロナ禍における高齢者福祉・介護分野への支援を要望にも記載されている内容です。

是非多くの声により柔軟な対応を速めて頂きたいものです。

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