日本酒が美味しくなる器選び
コロナ禍でめっきり外食する機会が少なくなりました。気の合う仲間と楽しくお酒を飲むのが大好きですが、今は少し我慢して、自宅で家飲みを楽しんでいます。
今回は自宅で日本酒をおいしく味あうための酒器についてご紹介します。
日本酒には多くの種類があり、それぞれに違う味わいがあります。お酒に合わせ器を選ぶ事で見た目にも楽しむ事もできますし、香りや甘さ・辛さの違いや飲む温度も変えて楽しめます。
日本酒ほど様々な素材や形の酒器があるお酒は世界でも珍しく、ワインもビールも基本はガラス素材で飲まれます。
酒器は小さくてかわいいものや変わった形や色もたくさんあるので、旅の思い出に家飲み用に買って帰るのも楽しみの一つにしています。
酒器によって見た目のかわいさ、手にしたときの肌触り、口に触れる感触、あたたかさ、持ちやすさなど様々です。お酒を注いで味合うとさらに魅力が引き立ちます。
陶 器
粘土から作る陶器は温かみがあり、色あいや形もたくさんあります。厚みもありますので、熱燗によく合います。佐賀県の唐津焼、岐阜県の美濃焼、栃木県の益子焼が有名です。
陶器の有名な地域にはやはり全国的に有名な酒蔵が美味しい地酒を製造しています。 佐賀県「鍋島」栃木県「鳳凰美田」etc
磁 器
磁器は白色粘土にガラス質の長石、珪石 (けいせき) などを加えたものや、陶石を素材に用います。素地の色が基本白なので、その白さを生かし、鮮やかな色絵が施された酒器が特徴です。
ガラス成分を多く含むことで、薄くても「石もの」といわれるほど硬く、指で軽く弾くと「チン」と高い音がします。薄手で透明感がありますので、繊細に味あうお酒にピッタリです。
代表的なものに佐賀県の有田焼・伊万里焼や京都府の京焼・清水焼、石川県の九谷焼などが有名です。石川県の「天狗舞」は有名な酒蔵です。
漆 器
お正月のお屠蘇や祭事などめでたい席でよく使われる漆器の酒器はなめらかで冬でもあたたい感じがします。どぶろくやにごり酒など白濁のお酒は赤と白のコントラストでより美しく映えます。
壊れにくくお神酒を頂くときなどにもよく使われています。
漆器をつくるには良質の木材が近隣から取れること、湿度が高いこと(漆器づくりに適した湿度は80%)などが大切なことから、漆器の産地の多くは山に囲まれ湿度が高いところ、盆地などが多くなっています。
盆地でつくられる漆器としては、福井県の越前漆器や石川県の山中漆器、福島県の会津塗などが有名です。福井県の「黒龍」は有名です。
切子ガラス
そもそも切子は、江戸伝馬町で加賀屋久兵が金剛砂を研磨材として使って、ガラスに彫刻を行ったことにあります。
その細工の美しさと緻密な切子は、冷酒を飲むのにピッタリです。市松模様やストライプなど冷酒を万華鏡のように楽しんで飲めます。
ガラス
日本酒の色や味、香りをじっくり確かめるときには薄めのガラス酒器がぴったりです。ガラスとっくりの中に氷やかき氷を入れるタイプなど、見た目にも涼しげで夏においしくいいただけます。
薄めのガラス酒器は純米大吟醸など繊細な味の日本酒を冷たくして味わうのにぴったりです。エレガントな味わいの純米大吟醸を繊細なガラスの薄口もので味わのがおすすめです。
松徳硝子 うすはり大吟醸
口がほそくなっていて、香りが飛びださないように気遣いされています。
職人仕事で施された底の突起により、軽くグラスを傾けて、ゆっくりと回すことで吟醸酒の芳醇なあじわいと香りを楽しむことができます。
日本酒をワインの様に少し贅沢に味わってみてはいかかでしょうか。
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 以前このブログで酒器の選び方を紹介したので、今回はこの時期に美味しい冷酒に特化してご紹介します。 […]