紹介本 『不格好経営 DeNAの挑戦』 / ベンチャーの雄 解剖

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不格好経営 DeNAの挑戦/南場 智子/日本経済新聞出版

お勧め本紹介では今までに読んだ本の中で自分なりのお気に入りの本を紹介したり、人に紹介してもらって今後読みたいと思っている本なども紹介していきます。

今回はDeNAの創業者南場所 智子さんのDeNA創業時の自叙伝書籍です。

この本がこのブログでも紹介しました「大人のための読書全技術」で斎藤孝さんが紹介されていて読んだ本です。

マッキンゼーのコンサルタントという華々しい経歴や留学経験など鼻にかける事もなく、茶目っ気たっぷりに、創業当時のDeNAについて書かれていて凄く読みやすい内容です。

創業時の大きな挫折や落ち込みも赤裸々に語られている面白しろいエピソードがいっぱいです。

ベンチャー企業の創業時の実態も分かり、多くの人材が参入してくストーリーは興味深く読み進めました。

人材を最重要視している会社がその後大きく成長していく過程はどのビジネスパーソンにも役立つ内容です。

私自身も驚くほど進化した。マッキンゼー時代は、自分のことを張り子の虎だと思っていた。むこうっ気は強いが実は気にしいで、繊細。

それが随分強くなった。

NHKの「プロフェッショナル 仕事の流儀」という番組で、私は苦しいときほど「前のめり」になる人、と決められ、全国に発表された。

その表現が正しいのかどうかわからないが、私は、苦しいときにふたつのことを意識する。

ひとつは、とんでもない苦境ほど、素晴らしい立ち直りを魅せる格好のステージだと思って張り切ることにしている。

そしてもうひとつは、必ず後から振り返って、あれがあってよかったね、と言える大きなプラスアルファの拾い物をしようと考える。

うまくいかないということは、負けず嫌いの私には耐えがたく、単に乗り越えるだけでは気持ちが収まらない。

おつりが欲しい、そういうことだ。

三番目を付け加えるとすれば、命をとられるわけじゃないんだから、ということだろうか。

たかがビジネス。おおらかにやってやれ、と。

本書 まえがき

「経営とは、こんなにも不格好なものか。だけどそのぶん、おもしろい。最高に」。

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ひとたらし術

この本を読んで一番感じたのは、南場さんのひとたらし術が半端でないという事です。

ひとたらしとは、辞書では

 多くの人々に好かれること。また、その人。

 人をだますこと。また、その人。

  参照 goo辞書 

などと書かれています。

多くの人々に好かれる人というポジティブな意味と人を騙すなどネガティブなイメージもあります。

元々の「人誑し」という字体から以前は騙しての意味が強かったと思いますが、最近は性格がよく好かれるはポジティブな意味合いが強くなっています。

ひとたらしな人として思う浮かぶ以下のような性格が南場さんにあり、多くの人が集り成長していった様に感じます。

愛嬌がある

南場さんにはすごく愛嬌にあふれています。その事は文書から伝わってきます。

多分、常に笑顔で他人と接し、言葉やしぐさも魅力的だろうと想像できます。

不思議と目が離せないタイプで創業時のトラブルも大勢の助けあり、乗り越えられた印象です。

才能とも言えそうな、持ち前の明るさや天真爛漫さが、周囲を惹きつける要因に思えます。

ポジティブ思考

ポジティブ思考は絶対要件と感じます。

人たらしは、何事にも前向きな考え方で取り組み、窮地や逆境にも必死で取り組んでいながらもユーモアがあるのもポジティブ思考からだと思います。

ネガティブな言動をしないところも、他人に好かれいる理由のひとつ思います。

人懐っこい

人たらしの大きな特徴ともいえる人懐っこさがあります。

創業メンバーや関わった方の紹介文見ると自ずと人の長所に目を向ける人懐っこさが伝わります。

どんな相手の懐にも違和感なく上手に入り込んでいるので男性ばかりのベンチャー創業にもギスギス感が伝わりません。

また、相手によって接する態度を変えたりしないため、新たな仲間が参画していくのだとも感じました。

めげない・必死さが伝わる

心が折れるシーンも赤裸々に書かれていますが、それでも行動している姿は周りには、めげない・必死さが伝わっていたと思います。

応援される人もひとたしの魅力のひとつだと思います。

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人が成長する秘訣は「任せること」

この本でつくづく感じた事は人は任せることで大きく成長するという事です。

マズローの5段階階欲求にあるとおり、人には自己実現・承認欲求があります。

権限委譲が多くなれば自ら考え、行動することが多くなります。

「権限委譲」と似た言葉に、「権限移譲」があります。

「委譲」とは、立場が上のものから下のものへと行われる行為で、「移譲」は、対等な立場の人間同士の間で行われます。

権限委譲が上司から部下に対して行われるのに対し、権限移譲は、他部門や同僚などに対して行われるのです。

組織が大きくなり、権限が集約し過ぎると変化に対応する意思決定が遅くなる可能性があります。

日頃よりリスクマネジメントを意識するだけでも、判断力を養うことができます。

任せるという事は、パフォーマンスも下がり、勇気のいることでもありますが、育成の視点で必要なことです。

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