家飲みでは、お店で飲んだ日本酒や酒蔵や酒店で買った全国の美味しい地酒や飲んでみたいお酒を厳選して紹介します。
以前このブログでIWCに「SAKE部門」や「日本酒コンクール」・「熱燗に合うお勧め日本酒」などを紹介してきました。
今回はさきほど発表されました「世界酒蔵ランキング2023」のトップ10とその酒造の日本酒を一部紹介します。
世界酒蔵ランキングとは
「世界酒蔵ランキング」は、2019年にスタートした、日本酒の酒蔵を格付けするプログラムです。
その年に開催された有力な日本酒コンテストの受賞実績をポイント化して酒蔵ごとに集計し、獲得ポイントの上位50位を発表しています。
「世界酒蔵ランキング」は、日本酒を選ぶ時のガイド役となることを目指しています。
受賞実績の対象となるコンテストは、出品数・受賞数・審査員・審査方法などが開示され、プロフェッショナルな審査員が厳正に審査している信頼性の高いコンテストのみ。
2023年は、以下の9つが対象となりました。
世界酒蔵ランキング 対象コンテスト
1,全国新酒鑑評会
新酒を全国的に調査研究することにより、製造技術と酒質の現状及び動向を明らかにし、もって清酒の品質向上に資することを目的に、全国新酒鑑評会を行っています。
2,各地域の国税局が主催する清酒鑑評会
地域ごとに行われるこのコンテストは、地域の特性や個性を反映した日本酒の多様性を示しています。国税局主催なので、酒造りにおける厳格な基準を満たした酒蔵が受賞しています。
3,全国燗酒コンテスト
世界で唯一、温めておいしい日本酒を選ぶコンテストです。
日本酒のもっとも重要な特徴は温めても冷やしてもおいしく飲めることです。
世界にはビール、ワイン、ウイスキー、ウォッカなどさまざまな酒がありますが、飲用適温の幅広さは日本酒が群を抜きます。すでに平安期には温めて飲んだ記録があり、江戸期以降は「燗」で飲むことが主流になりました。
日本酒は温めるとうまみが増し、味わいが柔らかく膨らみます。
油脂を溶かしてさらりと流し、料理を引き立てます。燗酒が究極の食中酒と呼ばれる所以です。また、燗酒は徳利や盃などの酒器を発達させ、豊かな酒文化を育みました。
全国燗酒コンテスト コンセプト抜粋
4,ワイングラスでおいしい日本酒アワード
「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」は、単に品質の良し悪しを競うことを目的に開催するものではありません。
日本酒の需要を掘り起こし、日本酒の文化継承・発展を祈念して行う取組みとして、ワイングラスの力を認識し、新たに見出された日本酒の魅力を広く伝えていこうという趣旨に賛同した専門家達により、ブラインドで評価したコンテストです。
日本酒の広がりの為に超えて行かなければならない3つのボーダー、すなわち若年層への啓蒙が必要だという「年齢の壁」、和食以外にも日本酒の相性は良いことを広めなければならないという「業態の壁」、そして文字通り世界へ羽ばたかせるために越えなければならない「国境」という壁を、軽やかに超えていく新しい提案になると信じての試みです。
ワイングラスでおいしい日本酒アワード コンセプト抜粋
5,Kura Master
2017年から開催されているフランスの地で行うフランス人のための日本酒コンクールです。
審査員はフランス人を中心としたヨーロッパの方々で、フランス国家が最高職人の資格を証明するMOFの保有者をはじめ、フランスの一流ホテルのトップソムリエやバーマン、カービスト またレストラン、ホテル、料理学校関係者など飲食業界のプロフェッショナルで構成しています。
Kura Master
6,International Wine Challenge
IWCは1984年にロンドンで創設されました。出品数では世界最大規模のワイン品評会です。
「IWC」は毎年ロンドンで行われ、ワインの出品は1万5000銘柄を超え”世界でもっとも大きな影響力をもつ”といわれるワインのコンテストです。
そんなIWCに「SAKE部門」が誕生したのは2007年です。
以来、SAKE部門の受賞酒は国内外で注目され、IWCは日本酒の海外進出における重要なイベントとして、その価値を高めてきました。
International Wine Challengeは世界的で権威のある賞なのでこのブログでも毎年受賞銘柄を紹介しています。
7,Milano Sake Challenge
ミラノ酒チャレンジ(MSC)は、2019年から毎年イタリア・ミラノで開催されている、イタリア市場向けの日本酒品評会です。
イタリア人の好みを尊重して最高の日本酒を選び出すことに焦点を当てており、審査員は、日本酒ソムリエ協会(Sake Sommelier Association Italiana)が認定する優秀な酒ソムリエの中から選ばれ、大多数がイタリア人です。
私たちがMSCを開催する目的は2つあります。
一つは西洋料理、特に主催地が誇るイタリア料理とのペアリングの可能性や魅力をアピールするため、そして、もう一つは、この数年間で日本酒についての認知を深めつつあるイタリアの人々に、日本酒の幅広さ・奥深さや、日本酒にまつわる日本的な慣習を知ってもらうことです。
Milano Sake Challenge 抜粋
8,全米日本酒歓評会
全米日本酒歓評会は、日本国外で最も長い歴史を持つ日本酒の品評会です。
同品評会では2001年の開催当初より、独立行政法人酒類総合研究所の指導を仰ぎながら厳正な審査を実施してきました。
審査の際は、酒瓶が一切審査員の目に触れない完全な目隠し方式を導入しています。
さらに、グルコース濃度の事前測定、審査員全員が全ての出品酒を評価するなど、数ある日本酒の審査会の中でも、より透明性、公平性が高く、客観的な審査を行うよう努めています。
全米日本酒歓評会 抜粋
9,SAKE COMPETITION
世界唯一となる日本酒だけのコンペティション、それがSAKE COMPETITIONです。
2012年から回を重ねるごとに規模を拡大し、日本酒のトレンドを牽引し、品質向上の礎を築いてきました。8回目の開催となった2019年は、総出品数1919点という世界最大のコンペティションとなりました。
日本酒ブームといわれて久しい昨今ですが、日本酒には多くの人にとって「わかりにくい」という問題が残っています。
「ブランドによらず消費者が本当に美味しい日本酒にもっと巡り会えるよう、新しい基準を示したい」というのが、本コンペティションの理念です。
そのためにはできるだけ多くの日本酒を集め、同じ人間が一斉に審査さる必要があります。前身となるきき酒会から約20年、試行錯誤を経て現在の「ブラインド審査」に辿りつきました。
SAKE COMPETITION 抜粋
2023年世界酒蔵ランキング
1位 株式会社新澤醸造店
2023年に1位に選ばれたのが、宮城県に或る株式会社新澤醸造店です。
1873年創業の酒造メーカーで、、世界最高精米である0.85%を実現する「ダイヤモンドロール精米機」を使用するなど日々技術の研鑽に励んでいます。
(2002年)に「伯楽星」が誕生。
銘柄名は、蔵のある三本木に伝わる「馬の目利き、伯楽が育てた名馬が天に昇った」という伝説から取り入れました。当初は特約店限定販売でした。
人気の銘柄は『拍楽星』で[味わい]としては、フレッシュ・とても軽快・とてもキレがあるお酒として定評があります。
2位 小西酒造株式会社
1550年(天文19年)創業の老舗酒造メーカーです。
清酒発祥の地・伊丹の酒蔵の使命として、日本酒文化を次の世代につなげたい。
そのために造りました。
小西酒造株式会社ひやしぼり 抜粋
日本酒が好きな人も、そうでない人も、一緒に美味しい時間を過ごせるお酒を。
和食はもちろん、洋も中も、さまざまな種類の食事と合うお酒を。
こだわりのうまみ、コク、キレ、余韻の調和を、より飲みやすいバランスに。
お米の包容力を引き出して、いろいろな味をうけとめます。
あとは、みなさんで新たな日本酒の楽しみ方を見つけて欲しい。
“ひやしぼり”、次の日本酒文化を、みんなで創るお酒です。
3位 株式会社南部美人
もともとは醤油蔵でしたが、その技術を生かし、明治35年(1902年)創業され、東北の寒造りらしい切れ味ある味わいの美酒を醸してきました。
平成13年に、前身の久慈酒造から社名を「株式会社南部美人」へ変更しました。
創業当時の銘柄は「堀の友」でしたが、戦後、昭和26年、当時の税務署長と3代目蔵元の久慈秀雄氏が、当時、精米歩合が低く雑味と甘味が多い酒が主流の中、「綺麗で美しいお酒を造りたい」という思いと、岩手県北部にある二戸は古くから南部の国と呼ばれていたことから「南部美人」と名付けられました。
日本酒の海外輸出の先鞭をつけた蔵でもあります。1997年にわずかな本数から輸出を始め、現在ではニューヨークやロンドンほか世界各国で人気を博し、「サザンビューティー」という名称で親しまれるようになりました。
SAKE TIME 抜粋
4位 清水清三郎商店株式会社
2016年伊勢志摩サミット初日ワーキングランチの乾杯酒に、「作」が採用されました。
市販酒のナンバーワンを決める「SAKE COMPETITION」において、2017年に純米酒部門、2018年に純米吟醸酒部門、2019年に純米大吟醸酒部門で1位を獲得し、初の三冠を達成した「作」を醸す三重県・清水清三郎商店。
1999年に「作」が誕生。造りの方針は、「全国新酒鑑評会に出品する大吟醸酒と同じ造りをする」というものでした。
「すべての製造工程を大吟醸酒と同じにすれば、作業が統一できて品質は安定するという当時の考えから、造りの方針を決めたんです。
そのうえで、突き破精の麹と低温長期醪によって、いい酒を造る体制を整えていきました」
その評価は当初から高かったそう。取引先の酒販店に「『作』は美味しい。
SAKE TIME 抜粋
5位 有限会社渡辺酒造店
渡邉家が酒造りを始めたのは明治3年(1870)、5代目久右衛門章でした。
その時、謡曲「鶴亀」で謡われた「蓬莱」を銘柄として選びました。
「蓬莱」は仙人が住むと云われる不老長寿の桃源郷・・・ そして、「蓬莱」は人に慶びを与え、開運をもたらす縁起のよい「酒ことば」です。
現在
「米のいのちを生かすよう、真っ直ぐに醸す、心や人間性の酒造り」それが私たちのめざすところです。
現在、9代目・渡邉久憲は杜氏・北場広治の協力を得て、創業以来受け継がれた飛騨厳冬寒造りを開花させ、 今まさに酒造り153年目を迎え、技術研鑚、人材育成、伝統文化の伝承に余念がありません。
蓬莱サイト 抜粋
6位 八戸酒造株式会社
青森県の地酒として使用する米は全て青森県産米。
八戸酒造サイト 抜粋
青森県オリジナル酵母をメインに、蟹沢名水を使用。
安心・安全でおいしいお酒を醸し続けます。
青森の日本酒をお求めならぜひご利用ください。
7位 平和酒造株式会社
IWCは世界で最も権威あるコンテストの1つとされ、2020年は1401銘柄の日本酒がエントリーしました。
SAKE(日本酒)部門は9つのカテゴリーでブラインドテイスティングによる審査が行われ、各カテゴリーの優秀銘柄から、最優秀の1銘柄にチャンピオン・サケの称号が与えられます。
4代目として実家の平和酒造に戻り、山本社長が手がけた組織改革や人材育成が酒造りにつながり、実を結んだかたちとなりました。
いい酒をつくるという目標に向けて今まで手がけてきたことに毎日続けている約40種類の酒のテイスティングです。
酒造りの技術向上には、日々のトレーニングが非常に大切で、味わいや香りなど何が良くて何がダメなのかを分かる必要があります。
そのためテイスティングには、社員全員が参加し、各社員が担当しているタンクの酒はもちろん、他社のお酒などを利き酒してもらい、良し悪しの感性を養っています。
家飲み 紀土(KID) 純米大吟醸 Sparkling
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