ケアマネージャー(介護支援専門員)とは
このブログをご覧いただいていているあなたは、何らかの形で今後ケアマネさんとお話する機会があり、その為にケアマネのこととか介護サービスについてお調べだと思います。
ネット情報なので、ケアマネの仕事や役割などは多く紹介されているので詳しくは説明しませんが、身近な方の在宅生活のケアプランを立てる上でケアマネジャーは重要な役割です。
市役所や市のホームぺージなどや検索サイトで「○○市居宅介護支援事業所」や「○○市ケアプランセンター」または「ワムネット」で検索すると沢山の事業所一覧が出てくることと思います。
それでは、その事業所一覧からどんなポイントでケアマネを探せばいいかご紹介いたします。
ケアマネの仕事は大きく分けて2つの環境でケアプランを立てる事です。
①主に在宅サービスのトータルケアプランを立てる
②入所施設に所属して入所者のケアプランを立てる。
今回はケアマネをお探しという事を前提にご紹介すると、在宅で生活されている方が何らかのご事情で介護が必要となった①の場合になると思いますので、それを念頭に紹介します。
介護期間は平均4年7カ月
生命保険文化センターが行った調査で、過去3年間に介護経験がある人に、どのくらいの期間介護を行ったのかを聞いたところ、介護を行った期間(現在介護を行っている人は、介護を始めてからの経過期間)は平均54.5カ月(4年7カ月)になりました。4年以上介護した割合も4割を超えています。
また、介護に要した費用(公的介護保険サービスの自己負担費用を含む)は、住宅改造や介護用ベッドの購入などの一時費用の合計が平均69万円、月々の費用が平均7.8万円となっています。
6カ月未満 | 6カ月~1年未満 | 1~2年未満 | 2~3年未満 | 3~4年未満 | 4~10年未満 | 10年以上 | 不明 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
6.4% | 7.4% | 12.6% | 14.5% | 14.5% | 28.3% | 14.5% | 1.7% | 54.5ヵ月 (4年7ヵ月) |
<生命保険文化センター「生命保険に関する全国実態調査」/平成30年度>
介護の平均期間は上記の通り、平均4年7ヶ月です。
在宅でサービスを受け続けるとケアマネとは長いおつきあいになりますので、サービスを受ける本人や家族の思う暮らし方や相性も踏まえて選んでいきたいものです。
居宅支援事業所の運営母体を見る
居宅介護支援事業所にケアマネージャー(介護支援専門員)以下『(略)ケアマネで紹介します』が所属しています。
居宅介護支援事業所以下『(略)居宅で紹介します』での経営環境は厳しく、多くの居宅は何らかの介護サービス運営母体に所属していています。
例えば、
①特別養護老人ホーム、以下『(略)特養で紹介します』や介護老人保険施設以下『(略)老健で紹介します』などの入所施設サービスです。
②通所介護事業所、以下『(略)デイサービス で紹介します』や訪問介護事業所以下『(略)ヘルパーで紹介します』などの在宅サービスです。
上記の母体介護サービスに併設していない居宅が独立系居宅です。
それでは、経営母体から選ぶケアマネとしては、今後介護サービスを受けられる本人の生活スタイルから探す選択肢です。
長く在宅生活を継続することを念頭においている場合は、在宅サービス母体の居宅や独立系居宅を中心に探されてはいかがでしょうか。
併設在宅サービスとの連携が取れている居宅であれば、専門職の視点から法人内の在宅サービスに家族・本人のニーズを伝え、最大限の連携が取れると思います。
【留 意 点 1】
気を付ける点として、自社の在宅サービスに対しての不審感を言葉に表すケアマネも中にはいます。
勿論サービス事業所に課題があることも否めませんが情報共有のオペレーションの課題など一方的でない場合もあります。
介護保険制度の仕組みとして、在宅サービス事業者は居宅からの紹介でサービス利用が始まるケースが多い為、居宅に営業活動に向かいます。
営業を受け続けたり、利用者のサービス状況の報告を受け続けるうちにケアマネ自身の立ち位置が、サービス事業所より上位であると錯覚してしまうのも人間のさがです。
話の中で高飛車な表現や高圧的な口調が出るケアマネは要注意です。
【留 意 点 2】
所属母体のサービスを利用することは、連携等踏まえてもいい面もありますが、反面自社率を意識し過ぎるケースもあります。
介護保険制度は3年に一度改訂見直しされます。サービス事の利益率から改訂時の介護報酬が左右される現状があります。
分かりやすく言うと厚労省がヒアリングを行い、平均してデイサービス が儲かっていると次は報酬単価が引き下げられると言うことです。
そのサービス事の利益率で一番数字が低い(赤字事業所が多い)のは居宅です。
全国には60000社以上のサービスがあり、中小零細企業が多く存在しています。
サービス事業所の利益が下がれば、法人内から自社居宅に自社紹介率(自社のサービスに利用者を紹介すること)をあげる様に目に見えない圧力が働く事は否めません。
上記のいい面・悪い面も踏まえた上で居宅選びをまずされてはいかがでしょうか。
※居宅住所が自宅に近いと便利と思い住所から探される場合もあります。通常居宅のサービス提供地域は中核都市以下の面積が広過ぎない市においては市全域が通常です。
1ヶ月に1回の訪問ですので、あまり住所は気にされなくていいと思います。
ケアマネの職歴から探す
介護現場で働いたスタッフの多くは、将来ケアマネになることを目標にしています。
現在ケアマネ試験の受講資格に国家資格取得後(介護福祉士等)5年の実務経験が必要です。
担当するケアマネはケアマネ試験でありとあらゆる介護サービスの事や制度・医療の事など学んでいます。
ただし実際ケアマネ業務を行う上では、自分が実務したサービスについてはイメージではなく実体験があるので、サービスを説明する上でも、いい面・悪い面について具体的に説明が行えます。
結果そのサービスを利用することが多くなるケースも否めません。(例えばヘルパー経験が長いケアマネはデイサービス よりヘルパー時間を細分化しプランを立てるなど)
勿論、公正中立でどのサービスも複数紹介できる環境を指導(公的なサービスの為、定期的にサービス状況を指定権者(県や市・町)が確認すること)はされています。
そこは、ケアマネも人が行うことなので、サービスを受ける側がそんな傾向もあると思うだけで、本人の希望と周りの家族の意向をきっちり伝えれば、プラン変更は可能と思います。
居宅介護支援事業所の介護支援専門員数と利用者数
初めに紹介した市のホームページや検索で居宅リストを探されたら、居宅の介護支援専門員の数や特定事業所加算を算定している事業所かはチェックされる事をお勧めします。
詳しくは検索されると多く情報が出てくると思いますが、特定事業所加算とはミシュランの☆の様なものです。
専門性が高いと評される主任ケアマネの配置や、研修計画など公(国や市町)がサービスの質を担保した事となります。
ケアマネ人数も最低3名以上でないと、特定事業所加算は算定できないので、赤字の事業所やケアマネの退職による閉鎖のリスクも低くなります。
通常いいサービスにつく加算はどのサービスも利用料が高くなる事を意味しています。
現在のところケアマネのケアプラン料金は全額公費(他の介護サービスは資産や収入により自己負担割合1〜3割)から支払われていますのでお得です。
その他
その他としては経験年数の長いベテランに依頼するか、ケアマネ資格に合格して意気揚々とケアマネ業務に携わっているかなども選択の一つです。
ベテランは勘と経験が素晴らしく色んな事が起こっても動じず対応して貰えます。
新人ケアマネは何事も一生懸命取り組んでくれます。
ひとつ気になる点は、3年に一度改定する介護制度が複雑になり過ぎて制度の解釈や加算について、年配のケアマネは理解できていないケースもあります。
ケアマネ業務の一つとして月に1度自宅を訪問してサービスの状況把握(通称モニタリング)が義務付けられています。面談時の家族や本人の意向をメモや記録にとってプランに反映されているか判断下さい。
まとめ
基本ケアマネ業務に携わっている方々は正義感も強く・利用者、家族の生活課題を解決する為、日夜活動されています。
制度疲労と介護現場の人不足の要因などケアマネでは解決できない問題も多くある中で、利用者の代弁者として発言されたり、サービス事業所に無理難題を通す事例もあったりしますが、それも愛嬌としてお伝えします。
それぞれ個性的で魅力的な方も多いので、利用者を支えるパートナーとして、利用者本人と家族にフィーリングが合う方を選ばれるのが一番だと思います。
最後にうまくいかない時や会話が噛み合わない時はケアマネをチェンジ出来ますのでこの内容が参考になればと思っています。
コメント
コメント一覧 (3件)
[…] ケアマネの役割については「介護 失敗しないケアマネージャー選び」でも紹介しています。 […]
[…] 「介護役立つ情報 ケアマネジャー選び」を参考にしてみて下さい。 […]
[…] 失敗しないケアマネ選びでもケアマネの良し悪しの見分けかたなど紹介していますので参考にしてください。 […]