憂鬱でなければ、仕事じゃない/ 見城 徹 藤田 晋
お勧め本紹介では今までに読んだ本の中で自分なりのお気に入りの本を紹介したり、人に紹介してもらって今後読みたいと思っている本なども紹介していきます。
今回は10年前の本ですが、仕事をする上で多くの学びがあった、幻冬舎の見城 徹氏、サイバーエージェントの藤田晋氏による共著での書籍で、「憂鬱でなけらば、仕事じゃないについて紹介します。
一つのテーマに対してお互いが意見を述べる形で一問二答のような形式になっている書籍です。
今では好きなことや自分の得意なことで働くことを勧める本も沢山ありますが、人との関わり方、仕事への取り組む姿勢な努力を惜しまない生き方は凄みを感じます。
これほどの努力を人は運という
「運がよかった」は、謙遜のみ使うべきだ。
断じて他人をこう評するべきでない。その言葉は思考を停止させ、努力を放棄させ、成長を止めてしまう。
p71 見城氏
運やツキは確かにありますが、続くものではなく、持続性の必要なビジネスにおいて運だけで成長しつづけることはありません。
本当の努力をしたことのない人は自分の仕事への取り組み方で物事をはかり、その範囲外の出来事を運がいいで終わらしてしまします。
その裏でどれだけの努力を行っているか想像してみて、また自らの仕事への取り組む姿勢を顧みて行動することで成果につながると感じます。
結果は目に見えますがまずは結果を出している人が自分の想像もつかない努力をしている可能性について考えてみましょう。
本当に斬新なものを作ったり、何かを変革したいなら、スタンダード、クラッシクといった基本と血を吐くような格闘をしなければならない。
p79見城氏
どんな仕事においても基礎と格闘することで時間がかかっても成長し、結果が出せるようになります。
がむしゃらに働くことでビジネスの基礎を徹底的に吸収し将来の起業やビジネスへの先行投資となります。
憂鬱でなければ仕事じゃない
憂鬱を好む人間などいない。しかし一方で、憂鬱は大きな反発力を生む。
それに気づいた時、憂鬱は間違いなく仕事の糧となる。
p89
楽な仕事からは大きな成果を得られないからあえて自ら憂鬱なこと、辛いことを避けずに向かうことで結果を出すと見城さんは語ります。
自ら憂鬱なこと、に取り組むことは誰もやりたくないことでもあるので、ビジネスチャンスの一面もあると思いますが、かなりの決意が必要と感じます。
誰もが同じような生き方が出来るわけでもありませんが、そのような取り組みが他には真似の出来ない組織を生み出したのだと思います。
朝会社に向かう時、今日の予定が憂鬱と思える事は、自分がそれを乗り越える事で成長できるという価値観で挑戦し続けたいと感じました。
体を張って七転八倒しながら、リスクを引き受けて、憂鬱な日々を過ごす。
そうやって初めて、後悔の無い、清々しい気持ちになれる。これが仕事をする上で、そして、生きてゆく上で、何より大事なことなのだ。
10年前にこの本を手に読んだ時、果たしてこれほどまでに没入し、仕事に取り組んでいるか自分自身を顧みたことを思い出します。
両氏までの姿勢で取り組んではいなかったと感じたのと同時に愚直に取り組む事で成果は上げれるとも思った事を思い出します。
現在働き方改革、ライフ・ワークバランスが謳われ、働く環境や働くことへの意識も大きく変化しました。
それでも、どんな仕事においても基礎と格闘する時間は必要で一時期、他の時間を犠牲してでも基礎能力を高める必要はあると感じています。
ビジネス書においては、ノウハウ本が多く直ぐに結果に結びつくことに囚われがちですが、本質を理解するには、前の世代の方の働き方は参考になります。
コロナ禍で対面での関わりが減少した中、オンラインでの人間力が試されています。
年配の方々とあまり接する機会がない若いビジネスパーソンには、本書の内容に嫌悪感を示す方もいると思いますが、ひとつの考え方と捉えられれば学ぶべき箇所が多いと思います。
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