私の財産告白 / 本多 清六
お勧め本紹介ブログでは今までに読んだ本の中で自分なりのお気に入りの本を紹介したり、人に紹介してもらって今後読みたいと思っている本なども紹介していきます。
コロナ禍で行く末もまだ見えず、世界経済も不安定な状態が続き、先行きが不透明な時代の現在若い世代の資産運用意欲が高まっています。
ネット証券の口座開設は飛躍的に伸び、20代~30代の意識が変化しています。
この本の紹介ブログにおいても、「お金の大学」や「バビロンの大富豪」など資産形成に関する本を紹介してきました。
今回紹介する本は「私の財産目録」は渋沢栄一も認めた「誰でも確かな財産を築く方法」です。
本多静六氏は、幼少期から貧乏に苦しみ、学校も一度落第し、職も学者のため給料は多くは無かったにも関わらず、現在の価値にして数十億円を超える大資産家となった人です。
本日紹介する本を参考に誰でも出来る資産形成に活かして下さい。
貯めること 四分の一天引き貯金
投資するのに元本がない、という人がいますが、元本というのは働いて得たお金を少しずつ貯めていく事でしか出来きません。
このことは「バビロンの大富豪」では収入の1割と書いてありましたが、入った収入から毎月一定ないものとして貯めていくことは同様です。
この本では質素倹約で4分の1貯めることを勧めています。
貯金生活をつづけて行く上に、一番のさわりになるものは虚栄心である。
徒らに家柄を誇ったり、今までの仕来りや習慣にとらわれることなく、一切の見栄をさえなくすれば、四分の一天引生活位は誰にでも出来るのである。
自分のネウチが銀若しくは銅でしかないのに、暮しの方は金にしたい。
金メッキでもいいから金に見せかけたい。
こういった虚栄心から多くの人が節倹出来ないのである。
銀はどうせ銀、銀なりに暮せばいいのであるが、更に人生をより安全にし、生活をより健全にしようとするならば、むしろ一歩を退いて―事実は一歩を進めて―実力以下の銅なり、鉄なりの生活から出発して行くべきだろうではないか。
本多氏の本業は大学教授でしたが、今でいう副業をその当時からされていました。大学教授の仕事を疎かにするのでなく執筆稼働などで、「お金の大学」でいうところの貯める力と稼ぐ力を磨いてます。
貯金とアルバイトで雪達磨の芯を作る。
さて、この後をどうするのか。これからが「致富の本街道」である。
新しく積極的な利殖法を考えることである。それは断じて「投機」ではない。「思惑」ではいかん。
飽くまでも堅実な「投資」でなければならぬのだ。
投資について 二割利食い、十割益半分手放し
貯金と今で言う副業で元本を作ったら、いよいよ投資です。
本多氏は投機と言われるFX信用取引や証券会社で証拠金を入れるような取引、所謂レバレッジをかける取引は行いません。
身の丈に合った、自分で信じる事が出来るものにしか投資していません。
例えば株を100万円購入し2割の利益が出た場合は確実に利食いし、預金をする徹底ぶりです。
その他にも、保有株の価値が上昇し、2倍以上となった場合は、半分を売り(十割益半分手放し)、預金に戻し半分はそのホールドする手法を取っていました。
株が値下がりした場合は、無理のない範囲で「塩漬け」にして値上がりするのを待つという考え方です。
今はやりの高配当株長期保有であればこの方法もありだと思います。
仕事について
仕事について、子を持つ親としては、これから社会人になったいく子に何を身につけておけばいいか伝えることに苦慮することもあると思います。
漫画「ドラゴン桜2」でも今の子供達は頑張る事に納得出来なかれば頑張れないという下りがあります。
先に損得を考える傾向の中、理屈なし仕事を一生懸命やることを動機づけるには、環境や体験価値など必要と感じます。
周りも同様に何もない時代と生まれたときからインターネットに繋がり、簡単に情報へアクセス出来る時代は、好きなことを夢中にやり、次々に道楽化するまでに打ち込める可能も感じます。
なんでもよろしい、仕事を一所懸命にやる。
なんでもよろしい、職業を道楽化するまでに打ち込む、これが平凡人の自己を大成する唯一の途である。
世の中には天才だけにしかできぬという仕事はあまりない。
少なくとも、職業と名のつく職業であれば、すべては平凡人の努力によって、完全にこれを道楽化する処までいけるものだ。
今日の学問からいうと、本当の天才は、天才的な遺伝要素が必要で、われわれ凡人は本当の天才にはなれない。
だが、いかに不得手なことでも、一所懸命やれば上手になれ、好きにもなれ、天才にはなれなくとも、まず天才に近いものにまではなれる。
私もいろいろな体験からこうと気付いたのであるが、後にゲーテの「天才論」をみたら、やはり「天才とは努力なり」と、同じような結論が出ていて、はなはだしくわが意を得た次第だった。
そこでわれわれは、かりに一歩を天才には譲るとしても、努力による「亜天才」をば志さなければならない。
何も初めから遠慮して天才に負けてしまう必要はない。「
天才マイナス努力」には、「凡才プラス努力」のほうが必ず勝てる。
私は八十年来これでずっと押し通してきて、何事にもそれほど見苦しいひけを取ってきたとも思わない。
子供は教育やお金の概念、仕事への価値観等親の影響を強く受けるものです。
正しい知識を身に付け、子供達に伝えていきたいものです。
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