紹介本 『本を読む人だけが手にするもの』

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本を読む人だけが手にするもの 藤原 和博/ 日本実業出版社

このbookブログのテーマは、読書習慣のない方にも読書の楽しさや自身の成長の効果などを伝える事です。

今回紹介する本は以前にも「読書 お勧め 習慣化のコツ」でも紹介した藤原和博さんの『本を読む人だけが手にするもの』です。

藤原さんの本は「1%の人になる方法」もこのブログで紹介していますので、興味のある方は見て下さい。

著者の藤原和博さんは、元リクルート社員で東京営業統括部長、新規事業担当部長などを歴任します。

起業の天才!: 江副浩正 8兆円企業リクルートをつくった男』でも、その活躍が描かれてます。

1993年よりヨーロッパ駐在。

1996年リクルートで年俸契約の客員社員「フェロー」制度を創設し、フェローとなります。

その後リクルートを離れ、2003年より5年間都内では義務教育初の民間校長として杉並区立和田中学校校長を務めます。

2016年4月に校長として就任した奈良市立一条高等学校では、「よのなか科」の授業等が新たに試みも行います。

この本では、今後は本を読む習慣がある人とそうでない人に二分される階層社会になると述べています。

具体的には、次のような興味深い見出しが並んでいますので、是非手に取ってみてください。

  • 「『他人の脳のかけら』を自分の脳につなげる」
  • 「人生を変える本との出合い方」
  • 「読書で人生の鳥瞰図を獲得する」

「本を読む人だけが手にするもの」はBOOKBLOGの最初の投稿「人生得する本読み習慣」でも紹介しています。

読書習慣の有無が階層を決める?

冒頭でお伝えしたとおり、藤原さんは読書習慣がある人とない人で階層を決める未来を予測しています。

文化庁の「読書」に関する調査結果によると、1カ月に1冊も本を読まないという人が47.5%に達しています。

著者は、パチンコやケータイゲームにはまらず読書をするだけで「8人に1人、つまり上位10%の希少な人材」になれると述べています。

この進化系が「1%の人になる方法」で詳しく書かれています。

読書によって身につく、人生で大切な2つの力

読書によって身につく大事な力として「集中力」と「バランス感覚」と述べています。

成功者は皆、高い集中力を身に付けています。

集中力を鍛える方法のひとつとして、時が経つのを忘れ、人の話が耳に入らないほど、本の世界に入りこむことの有効性を述べています。

「バランス感覚」とは、自分と地球、自分と他者など、世の中と自分との適切な距離感を保つ能力の事と紹介しています。

バランス感覚は、子どもの場合は体を使った遊びの中で身につけられることが出来ます。

大人になってからは、すき間時間を使い読書する事によって他人の体験や知識を取り込んで、自身の内なる世界観を広げることを勧めています。

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情報編集力を高めるための5つのリテラシー

この情報編集力は、以下の5つのリテラシーと各リテラシーの身につけ方を紹介しています。

コミュニケーションする力

  • 異なる考えを持つ他者と交流しながら、自分を成長させる。
  • 人の話を素直に聴くことを心がける。
  • 傾聴で相手は話しやすくなり、価値ある情報を提供してくれるようになる。
  • この技術は、先入観を排してどんなジャンルの本にも向き合う「乱読」で磨かれる。

ロジックする力

  • 常識や前提を疑う。
  • 相互理解のためにロジカルに考える。
  • 分析し、「仮説」を考え出す。
  • 著者の論理を理解しようとする読書で、著者の論理展開の仕方や分析手法を学べる。

シミュレーションする力

  • 仮説を立て、試行錯誤しながら確かめていく。
  • この力を体得するには、常に将来を予測して行動する習慣を身に付ける。
  • 自然科学系の本やSF、推理小説を読むことで、予測の精度を高めていくことができる。

ロールプレイングする力

  • 他者の立場に立ち考えや気持ちを想像する。
  • 子どもの頃のママゴトやヒーローごっこは、社会における他者の役割を学んでいた。
  • 良質なノンフィクションや伝記を読むことで、登場人物の思考や気持ちを追体験できる。

プレゼンテーションする力

  • 相手とアイデアを共有するための表現力。
  • 学校教育では、音楽や美術、体育の実技教科を通じて身につけることができる。
  • 自分の考えを他人に伝えるには、「他者」をイメージし、その世界観を理解する必要がある。
  • その豊かな想像力を培う為に、読書によって多くのイメージにふれる事が重要。
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良い本に出合うための方法

藤原さんは良い本を見つけ出す感受性を磨くには、数にあたることが大切と伝えています。

著者の場合、これまで3000冊ほどの本を読んできたが、自分の価値観の一部を書き換えるようなインパクトのある良書との出合いは、そのうちの1割だと言います。

無駄な本に出合わずに効率よく本を選ぶことも、本に即効性を期待することも、まず無理だというのが藤原さんの持論です。

本当に自分にとって必要な本と出合うには、乱読を続けると結論づけています。

予想外の考え方にふれたり、本を介して未知の人物と遭遇したりするといった化学反応が起こる可能性が高まると述べています。

まとめ

巻末で、「ビジネスパーソンが読むべき本」や「小中高生を持つ親に読んでほしい本」など、著者の推薦図書が紹介されています。

藤原さんの言われるとおり乱読が理想ですが、そこまで本を読む事が出来ない私は、良書を確立よく読みたいと思っていまします。

読書に役立った著者や信頼する人に紹介して貰ってた本を読むことは、自分にとって必要な本に出会う確率を高めてくれていると思っています。

レコメンド機能では、偏りがちな本選びが紹介本では、普段自分が手にしない本に出会えて、 化学反応が起こる可能性が高まる気がします。

このブログを読んで下さった方にも、予想外の化学反応が起こる事を期待したいと思っています。

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