紹介本 『DIE WITH ZERO』

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DIE WITH ZERO ビル・パーキンス

これが本書のテーマは「ゼロで死ぬ」という事です。

「ゼロで死ぬ」事に関して老後や病気やアクシデンに関しての不安に関しても本書で丁寧に解説されています。

人生において大切なのは富の最大化ではなく、経験の最大化だと著者は言います。

喜びを先延ばしにするのではなく、今しかできないことにお金をつぎ込み、人生を豊かにすべきだと説いています。

バブル後に就職し過ごした20代の頃、「今お金があれば『やりたいこと』を叶えれるのに」と同僚と話したものです。

誰もが思う事ですが、本書では若い時にしか出来ない体験が自分にとって価値があれば、極端に言えば借金をしてでも行動することを勧めています。

限られた時間の幸福を最大化するために行動することに躊躇せず、どうすれば幸せになれるかを考え惜しみなくお金を使うことを勧めます。

お金はライフエネルギー

著者の価値観に大きな影響を与えた本が「Your Money or Your Life」(ビッキー・ロビン、ジョー・ドミンゲス著)です。

刊行から25年以上経った今でも新たな読者に受け入れられ、特に「FIREムーブメント」(経済的に独立して、早期に引退する)という考え方の人たちに受け入れられています。

本書でお金は「ライフエネルギー」を表すものと主張されています。

ライフエネルギーとは人が何かをするために費やすエネルギーの事です。働く時もこの有限のエネルギーを使っていて、言い換えると「仕事はライフエネルギーを奪い、代わりにお札という紙切れ変えているだけ」と著者は考えます。

この考え方のお陰で著者は物を買う時「ダメだ、このシャツを買うために2時間も働けない!」と衝動買いが減った様です。

若い頃にはした金を貯めるな

著者が若い頃、ニューヨーク証券取引所で「雑用係」で勤めていたころ年俸が1万8000ドルという薄給だった頃、倹約し1,000ドルを貯めたことを上司に伝え、褒めて貰おうとしました。

上司の言葉は逆で「お前はバカか?はした金を貯めやがって」「この業界に入ってきたのは大金を稼ぐためだろう?ちまちま節約なんてするな。」「これからもっと稼げるようになる。このまま一生、年収1万8000ドルが続くと思ってるのか?」と言われます。

この1,000ドルは今しかできないことのために費やすべきだった」と著者の人生が変わった瞬間です。

上司が話していたのは会計の世界では古くからある「消費の標準化」と呼ばれる考え方でした。

消費の標準化」とは人の収入は月や年によって変わる。だが支出はその変動に合わせる必要はなく、収入の多い時は貯蓄に回し、少ない時はそれを切り崩せば同額の支出は維持できる。銀行口座はこのような使い方をするためにあるという考え方です。

経験の価値を信じること

「Your Money or Your Life」では、質素に暮らすことを勧めていますが、この本で著者が学んだ最大のポイントは「経験の価値を信じること」です。

何かを経験するのに、必ずしもお金は要らなし無料でできることも沢山あるあります。

だが、価値のある経験にはある程度の費用はつきものです。

心理学の研究でも、人はモノではなく経験にお金を使う方が幸せになれることを示しているようです。

モノを買った瞬間の喜びは大きいものですが、次第に喜びは減っていくが経験から得られる価値は時間の経過とともに高まっていきます。

著者はこれを「記憶の配当」と呼び本書で詳しく紹介しています。

「人生でしなければならない一番大切な仕事は、思い出づくりです。最後に残るのは、結局それだけなのですから」

本書 テレビドラマ「ダウントン・アビー」の執事

実践しよう

本書 実践しよう 引用

  • リスクが少ないにもかかわらず、逃がしているチャンスがないかを確認しよう。一般的には、リスクを伴う行動は若い時ほどデメリットが少なく、メリットは大きくなる。
  • あなたを行動から妨げている「恐れ」に目を向けよう。それは合理的なものだろうか、それとも非合理的なものだろうか。不合理な恐れを、夢や目標の障害にしないようにしよう。
  • 人生では、目の前に常に選択肢がある。あなたの選択には、あなたの価値観が反映されている。日々の意識的になろう。より良い人生を生きるために賢明な選択をしていこう。

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