言語化力 / SBクリエイティブ / 三浦 崇宏
この お勧め本紹介を通じて本を読むことの楽しさや色々な価値観を知り、成長に繋がることを紹介したいと思っています。
今回紹介する本は、The Breakthrough Company GO代表で・PR/クリエイティブディレクターの三浦 崇宏さんの「言語化力」です。
ライターなど書くことを生業にしている人が絶賛・何度も読み直してみたいと思う本です。
言語化や言葉の使い方をテーマにした書籍はたくさんありますが、他の書籍にはない端的で言葉に凄みのあるインパクトのある本です。
購入のきっかけ
著者の三浦 崇宏はたまにテレビのコメンテーターとして出演されていることもあり認知はあると思いますが、人となりについては、ニュースピックスの記事やドキュメンタリー映像などで知りました。
最近のNewsPicksの対談番組「広告はマーケティングなのか【GO三浦 vs ノバセル田部】」が大変面白く三浦さんの本を買ってみようと思いました。
今回は、広告ビジネスの進化を提示し続けるGO代表 三浦崇宏さんと、テレビCMの効果を可視化するノバセル代表 田部正樹さんが論戦を繰り広げます。
三浦さんの広告業界を予測した記事に対して田部さんが反論する形で実現したこの対談では、「クリエイティブと事業成長」「ブランディングの価値」「広告効果の可視化の本質」など、なぜ広告が必要とされるのかについて各々の持論を展開。
2人が広告に懸けるプライドのぶつかり合いは、果たしてどんな結末を迎えるのか。
広告はマーケティングなのか【GO三浦 vs ノバセル田部】 引用
対談番組の中で一貫して、広告は興味のない人の大切な時間を奪っているという他者視点で語られていたこととスタンスは違っても相手を想いやる会話には共感を覚えました。
LIFE is Contents
三浦さんの父親は独創的なダンサーで、母親もオペラ歌手という自身も取材で特殊な家庭と表現しています。
本書の中では、家庭環境の中で「LIFE is Contents」を考えるきっかけになったと述べています。
父親は独創的なダンサーから美術商を行い、裕福な家庭環境だった様ですが、小学校5年の時に破産し、夜逃げ同然の様に引っ越しをしました。
母親の教育方針で都内でも裕福な家庭の子供が通う進学校に通っていて、引っ越し後も同じ学校に通う時後からばれる前に自らの言葉で「あのさぁ、すげぇ面白いことがある」と友人に伝え、間髪入れず「ウチさぁ、ぶっちゃけ破産したわ」
子どもなりに勇気のあるカミングアウトが友だちみんなが爆笑し、同情も憐みもなく、純粋な好奇心で「それで?」とか「どんくらいやばいの?」なんて質問にかわったようです。
著者の人生の苦境が物語る事で、コンテンツに変わったことがその後の人生に大きな影響を与えたようです。
自分の人生のどんなトラブルも言葉を使いこなして、新たな意味を与えることで不幸ではなく、機会(チャンス)に変わるという価値観がその後の人生で「コンテンツ化」して乗り越える発想に転じたようです。
言語化するポイント
問題や事象について語りたくても、うまく言語化できないと思う人も多く、私もその一人です。
人に伝えることはちょっとした練習でコツをつかめば、自転車に乗るのと同じ感覚であると三浦さんは言いいます。
そんな人にたくさんあるコツから分かり易いポイントを紹介してくれています。
それは順序立てて、①スタンスを決める→②本質をつかむ→③感情を見つめる→④言葉を整えるというプロセスです。
最初はうまくいかず苦労するかもしれませんが言葉を使いこなすには練習が必要と述べています。
①スタンスを決める
そもそもスタンスとは何か。これはざっくりというと”自分と世の中との向き合い方”です。
自分が世の中における立ち位置とは、社会がどうなれば自分が快適に過ごせるかを考えてみるのもひとつです。
特に、自分が熱狂しているものや、好きなものがあると分かりやすく自らの”好き”を軸に言葉を表現することに意識してみます。
どうしても自分のスタンスが見えてこない場合は、ニュースを流し読みし、気になることの自分の意見を考えてみるといいでしょう。
上記を踏まえた上で自らに問いかけてみて下さい。
・自分が絶対に譲れない価値観は何ですか?
・どんな社会になって欲しいですか?
この問いを意識するだけで、スタンスをみえてくると思います。
②本質をつかむ
自分のスタンスがめえてくれば、話すことの根幹が決まってきます。
スタンスから次に、”抽象化”をして、表面的に表れている事を追いかけるのではなく、現象が起きている構造を理解する作業が重要になってきます。
このことは前田裕二さんの「メモの魔力」でも抽象化の重要性を述べられています。
そのコツとして、以下の3点があげられています。
・固有名詞を省く
・時系列を無視する
・行為と現象と関係性だけを抜き出す
③感情を見つめる
②で本質を掴めたら、主観や自分自身を排除して、問題に対して客観的に考えれるようになります。
その次は、逆に思いっきり自分に目を向けてみることが必要です。
人の感情を動かすのは、客観的な指標ではなく、あくまで感情です。
本質が掴めたら、それを自分のスタンスをと照らし合わし、それについて自分自身がどんな感情を持ったかを言葉にします。
イライラした、ワクワクした、誰かに伝えたくなった、一人で大切にしまっておきたくなったなど自らの感情の変化を冷静に観察します。
その次に、”自分がなぜその感情を抱いたか?理由を考えてみます。
「なぜ?」と自分の心の中に問い続け、多少苦しくても心から納得できるまで「なぜ?」を問い続けることを勧めています。
➃言葉を整える
最後の仕上げ作業は言葉を整える練習です。。
この整える作業には多くの名言やインパクトのある言葉に触れることで磨かれていきます。
まとめ
本書では分かりやすいテクニックも多く伝えていますが言葉によるインパクトは更に高まります。
これだけものが溢れ、低価格でクオリティの高いサービスを受けれる日本においては、ますます言葉による印象・影響力が高まるということです。
私も自分がいいと思った想いを表現する力がまだまだ足りていないと思っています。
本書で書かれたヒントを活用し、このブログ読んで頂いた方にもっと伝わる様な言葉を発信できればと思ってます。
SNSを筆頭に言葉で表現する場は増える一方です。
言いたいことを表現する力がない。言いたいことはあるものの、どう伝えればいいのかわからない――そんなもどかしさを抱えている人におすすめします。
最後に一番言葉を大事されている三浦さんの本書で一番印象残った言葉を紹介します。
言葉というのは危険なものである。
言葉の威力に怯えなくてはいけない。
ぼくたちは全員ナイフを持って、振り回しながら生きている。
そのくらいのイメージでいたほうがいい。
言葉によって人は死ぬ。
言葉によって人が生かされるということもある。本当だよ。
だから疎かにしない。
本書 引用
コメント
コメント一覧 (1件)
[…] 今回する「あなたのための短歌集」はビジネスメディア「PIVOT」のGO三浦×COTEN深井の対談でhe Breakthrough Company GO代表で・PR/クリエイティブディレクターの三浦 崇宏さんが「深井龍之介・麻布競馬場・木下龍也は新時代のスター」と紹介されていて興味があり購入しました。 […]