介護 コロナ時代のフレイル改善サービス紹介

このブログでは「介護役立情報」を紹介します。

前回はコロナ時代のフレイル予防の重要性について紹介したので、フレイル予防サービス事例について紹介します。

目次

コロナ時代のフレイル状態の拡大危惧

全国的に緊急事態宣言も開け、観光地を中心に人出が増えていっています。

世の中は動き出しましたが、2年余りに渡る外出自粛期間はシニアの健康維持や介護予防として重要な『食事』『運動』『社会参画』等が乱れています。

コロナ禍で外出自粛など行動が制限されるなか、運動習慣の乱れや認知症、うつ病の発症の増加など健康シニアがフレイル(虚弱)の進行が懸念されています。

昨年の資料ですが、筑波大学院の研究グループの調査を元にNTTデータ研究所が発表したコロナ禍における高齢者の外出機会の減少の関する調査結果です。

60歳以上では、5月から11月の半年間という短い期間で外出頻度が週1回以下となった割合が2倍以上に増加しています。

そこから1年余り高齢者の外出機会が減っていることは想像できます。

図1 コロナ禍における、高齢者の外出機会の減少に関する調査結果
出所)筑波大学大学院の研究グループの調査結果を元にNTTデータ経営研究所が作成

物理的な外出機会の減少は身体だけでなく精神的な影響も大きく「外出が億劫になった」「外出する気持ちがなくなった」など更にフレイル状態の進行が危惧されます。

また、コロナ禍はそれから1年も経過しており、課題はさらに拡大している事が予測されます。

引用:「シニア世代におけるコロナ禍の外出・社会参画影響調査結果」WILL株式会社

デジタルデバイドの高齢者問題と対策

介護予防・フレイル予防対策の前にコロナ禍で自宅での生活が長引く中、進化したデジタルテクノロジーを利用出来ない課題があります。

高齢者の生活スタイルに否応なしに入り込んできているデジタルテクノロジーは身近にサポートしてくれる人がいるかいないかで大きく変わります。

例えば周囲の人に気軽に尋ねることができる高齢者であればいいのですが、それが出来ない方は飲食店の予約やメニューオーダーがタブレットに変更されるだけで、その店での食事を諦めてしまいがちです。

インターネットによる情報収集や、SNSなどコミュニケーションがオンラインでおこなわれるなか、高齢者の情報リテラシーの低さにより格差が生まれています。

インターネットを使いこなせない

デジタル機器が日常的に存在し使いこなす世代に比べ、高齢者はインターネットを使いこなせていないのが現状です。

インターネットを使いこなせていないのは、知識不足やデジタルデバイスに触れてきた経験が少ないのが背景にあります。

また、昨今のIT事情に対する関心も低いため、インターネットでどのようなことを実現できるかを理解していない高齢者層も存在します。

デジタル機器の低い保有率

高齢者でデジタルデバイドが発生している現状を鮮明に表しているのが、デジタルデバイスの保有率の低さです。

平成29年の総務省がおこなった調査によると、高齢者のモバイルデバイスの所有率は60歳代が86.9%、70歳代が67.6%、80歳代は40.3%となっています。[※1]

この数字は、20代~50代の若年層が約90%以上を超えているのに対して、格段に低い保有率です。

また、80歳以上になるとモバイルデバイスを保有していないのは23.7%にも上り、20歳~30歳代の0.7%に比べ約30倍以上の人が保有すらしていない状況です。

こういった背景でコロナ禍で高齢者のみの世帯は情報源がテレビ・新聞等からのみとなり、過度に報道されるコロナ関連の情報でますます外出機会を失いました。

フレイル予防・改善サービス

介護予防・フレイル予防にについては、前回のコロナ時代のフレイル予防の重要性 で詳しく紹介しています。

今回はフレイルと要介護状態の図式のみ紹介します。

フレイルと要介護状態、健康余命との関係/加齢が進むと体力や気力が弱まり始める。生活機能も低下することで、健康からフレイル、フレイルから要介護の危険性が高い状態が進む(葛谷:日老医誌(2009)の図をもとに北村・新開らが改変)
図1.フレイルと要介護状態との関係

前回は各市町を中心としたフレイル改善・予防事業の現状と健康状態を早期に理解するためのテクノロジーを中心に紹介しました。

今回はコロナの第6波がきても、生活スタイルがコロナ前に戻らなくても自宅で出来るフレイル状態改善・予防サービスを紹介します。

フレイル予防を後押しするサービス

歩行イメージ

今回紹介するMIHARUが提供する『もっとメイト』や「もっとメイトデジタル」はこのような課題を解決する役割も担っています。

「ゼロからプラス」の喜びや楽しさを生むQOL向上を目的とし、スマートフォンやパソコンなどのデジタル支援やお話し相手、買い物支援など多岐にわたるサービスがあります。

「同世代とはできないテーマで孫世代会話ができる」「コロナワクチン予約などの突発的な困りごとを解決してくれる御用聞き」「使いこなせないスマホなど優しくレクチャーしてくれる講師代わり」など活用例も増えています。

孫と一緒の世帯に住む高齢者であれば、気軽に聞き使いこなせるスマートフォンやパソコンは高齢者のみの世帯では難しい側面があります。

紹介したサービスは有料ですが、孫世代に気軽に聞ける関係性構築モデルをうまく自治体が公的サービスとして予算化すれば、一気にデジタル格差は解消されます。

モバイル社会研究所の調べによると、2021年5月のシニアのスマホ所有率は上昇しており、60代8割、70代6割を超えています。

70代以上の使用出来ていない方々に公費でサポートすれば一気にデジタル化は加速していきます。

今回紹介したサービスがコロナ禍で懸念されるフレイル予防につながるサービスとなることに期待したいと思います。

▼関連リンク
もっとメイト https://motto-mate.com/
もっとメイトデジタル:https://motto-mate.com/digital/

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