SDGsには17の大きな目標があり、それぞれに平均10個ずつくらい同じようなターゲットが存在し、合計で169個あるので169のターゲットと言われています。
17の目標と169のターゲットについて子供にも理解しやすいようにまとめて、ぞれのターゲットについて考えていきたいと思います。
今回はこの度発表された2021年国別SDGsの達成度ランキングについて紹介します。
1位はフィンランド
2021年6月14日、SDSN(持続可能な開発ソリューション・ネットワーク)と、ドイツのベルテルスマン財団は、Sustainable Development Report 2021を発表しました(1)。
この報告書は、毎年6月に発表されており、国ごとにSDGsの達成度を点数化してランキングを示したものです。
2020年の1位はスウェーデンでした。
2019年の1位はデンマークでした。
2021年の1位はフィンランド、2位はスウェーデン、3位はデンマークと、北欧諸国がベスト3を占める形となりました。
世界的にはコロナ禍もあり、全体スコアはどの国も、上位北欧3カ国のスコアは2020年に比べて上がっています。
Rank | Country | Score |
1 | Finland | 85.9 |
2 | Sweden | 85.6 |
3 | Denmark | 84.9 |
4 | Germany | 82.5 |
5 | Belgium | 82.2 |
6 | Austria | 82.1 |
7 | Norway | 82.0 |
8 | France | 81.7 |
9 | Slovenia | 81.6 |
10 | Estonia | 81.6 |
SDGsに関するフィンランドの特徴
フィンランドがSDGsの達成度ランキングが1位となった背景についていくつか紹介します。
この本ブログでも紹介しました落合陽一さんが書かれた「2030年の世界地図」にも詳しく紹介されていました。
全身のミレニアム開発目標は開発途上国向けの開発目標であり、貧困半減(目標①)やHIV・マラリア対策(同⑥)等ある一定の成果はありましたが、新たな課題が浮上してきました。
環境問題や気候変動の深刻化、国内や国の間の格差拡大、企業やNGOの役割の拡大など先進国も含む世界的大きな課題が多く出てきました。
2015年9月の国連サミットで全会一致で採択されたSDGsは先進国を含む国際社会全体の開発目標となり、採択に向けて北欧理事会が多くの役割を果たしています。
北欧理事会には、デンマーク・スウェーデン・フィンランド・ノルウェー・アイスランドの5カ国が属していて、この5カ国が協力して、SDGsのためのプロジェクトを発足して実施しています。
自然豊かな北欧の地を守る意識は元々高く、社会福祉が充実している事でも有名です。
国民の中にも環境への意識も高い土壌もありました。
SDGsの開発目標の多くに対して国連で採択された前から意識高く取り組んでいる国民性です。
首都ヘルシンキでは、観光情報を紹介するウェブサイトに「サステイナビリティ」に焦点を当てた情報を発信しています。
このページを訪れた市民や観光客は、どの施設がサステイナビリティの基準を満たしているのか知ったり、ヘルシンキでのサステイナブルな1日の過ごし方について情報を得たりすることができるのです。
SDGs 目標8. 働きがいも 経済成長も
SDGsが採択さて前後フィンランドは経済が不況状態でした。
フィンランドのような小国家では他国との交流なしにはビジネスおよび経済成長は見込めません。
各国および途上国とのパートナーシップを基に持続可能なビジネスへの投資が今後メイン・ストーリームと考えています。
PRIやESGなどの大きな流れの中、SDGs達成に向けたビジネス転換を促進し、イニシアチブをにぎる計画です。
SDGs 目標13.気候変動に具体的対策
パリ協定を早期締結したEUの一員として、フィンランドはカーボン・ニュートラル・エコノミーに力をいれています。
イノベーション&テクノロジーでのビジネス転換やEUでは国境炭素調整が取りざたされています。
国境炭素調整とは、気候変動対策をとる国が、同対策の不十分な国からの輸入品に対し、水際で炭素課金を行う仕組みです。
国境炭素調整のような形での気候変動対応が当たり前になる中で、製品のライフサイクル全体でCO2排出量を把握し、環境負荷を低減することが、企業にとっての至上命題となります。
これからは、素材自体の脱炭素化やリサイクルの推進にまで踏み込む形で、サプライチェーン全体での環境負荷の低減をより一層徹底して進めていく技術革新が生命線になります。
SDGs 目標15. 陸の豊かさも守ろう
もともと国土の70%以上が森で覆われているフィンランドでは自然を尊重しながら誰でも無料で楽しむ意識が高いのが特徴です。
フィンランドでは、住民でも旅行者でも、居住者のいない広大な森や沼地を自由に散策し、きのこやベリーなどの食物を採集したり、自然の中でレクレーションを楽しんだりすることができます。
このことは、「自然享受権」 と呼ばれています。
日本は18位に後退
日本は2019年に15位、2020年に17位だったが、2021年は18位と後退しています。
この報告では、これまで同様、国ごとに、SDGsのゴールの進捗状況が報告されている。
日本は教育や公衆衛生のスコアが高い一方で、ジェンダー平等や気候変動対策、陸資源保全などについて課題があると評価されています。
菅政権が出した「2050年カーボンニュートラル、脱炭素社会の実現を目指す」宣言しました。
世界的な課題解決に向けて大きな目標を掲げたことで社会は劇的に変化し、大きな技術革新に繋がる可能性を秘めています。
具体的には、企業の脱炭素やカーボンニュートラルに向けた取り組みが半ば必須となり、企業の経営戦略に気候変動が組み込まれます。
ジェンダー平等でオリンピック組織委員会元会長森さんの発言で大きなバッシングに晒されました。
会社組織・政治等でのジェンダー平等で課題が指摘されていますが、世代間が大きいと感じるところもあります。
「ジェンダー関連の問題」は、Z世代に関心が高まっています。
幼い頃からSNSでより広い社会に触れ、多様な考えに接触することに慣れているZ世代にとって、マイノリティの問題でもあるジェンダー問題は、身近に感じる問題なのかもしれません。
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