幸せになる勇気/岸見一郎・古賀史健 /ダイヤモンド社
お勧め本紹介では今までに読んだ本の中で自分なりのお気に入りの本を紹介したり、人に紹介してもらって今後読みたいと思っている本なども紹介していきます。
今回紹介する本は前回紹介しましたベストセラー「嫌われる勇気」の続編「幸せになる勇気」です。
アドラー心理学の一番中心となる考え方です。
前回のアドラー心理学の要点を哲学者と青年の対話篇形式の物語後、青年が実践し、うまくいかない事を哲学者に伝えることからより深く、難しいアドラー心理学わかり易く説明されています。
具体的な事例は対話で教えて貰う形式は前回と同じで分かりやすく紹介されてますので、ここではさわりだけ紹介し、面白い発想だと思われる方は是非読まれることをお勧めします。
幸せになる勇気のあとがきで著者は以下の通り述べています。
前作『嫌われる勇気』は、アドラー心理学の存在を知り、アドラーの思想を概観するための、いわば「地図」のような一冊でした。
幸せになる勇気 あとがき
(中略)
他方、本書『幸せになる勇気』は、アドラーの思想を実践し、幸福である生を歩んでいくための「コンパス」となる一冊です。
私的にはビジネスシーンで部下指導等悩んでいる人には「幸せになる勇気」が学べる箇所が多いと感じています。
知人のコーチング講師は2冊をまとめて読むことをお勧めしています。
具体的な事例は対話で教えて貰う形式は前回と同じで分かりやすく紹介されてますので、ここではさわりだけ紹介し、面白い発想だと思われる方は是非読まれることをお勧めします。
アドラー心理学で捉える問題行動の5段階
アドラー心理学では、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、シンプルかつ具体的な答えを提示します。
考え方は人それぞれですが、アドラーの提唱する考え方もありと捉え、考え方や行動が変化し幸せに思えるのであればひとつの選択肢です。
アドラー心理学では、わたしたちの行動は、その人の意志による目的があってそうしていると考えます。
では、今回の物語で青年が悩む子供の接し方についても、問題行動を目的達成の為と解釈します。
以下は行動に目的について5段階で説明されたものです。
- 称賛の要求→罰がないなら不適切な行動へ。親や教師に向けていい子を演じます。目的はほめらることです。対処としては、特別でなくても価値があることを教えることです。
- 注目喚起→「できない子」でも良いから目立つ。この段階に入ると、褒められなくてもいいからとにかく目立ってやろうとします。
- 権力争い→反抗や拒絶、不従順を貫く。ひとことでいうなら反抗をするという目的をとる段階です。
- 復讐→嫌がることをする、ストーカーや引きこもり。愛してくれなかった人に愛の復讐を目的にする段階です。この段階へ来ると、専門家や第三者の助けが必要です。
- 無能の証明→「愚者」を演じ無気力になる。人生に絶望し、自分のことを心底嫌いになり、自分にはなにもできないと信じ込んでしまいます。専門家の領域です。
信用から信頼
物語は哲人は交友関係において、相手のことを条件付きで信じる「信用」ではなく、無条件に信じる「信頼」を推奨します。
そして、自分のことを信じてほしいのであれば、自分から先に信じろ、というのです。
舩井総研の元会長・社長を歴任された小山政彦さんが昔講演会で、「金融機関において、信用金庫はありますが、信頼金庫はありません」という例で人間関係について同様の解説をされていました。
このブログお勧め本紹介で以前紹介した「革命のファンファーレ」でも、これからは、人の信用・信頼が資産になっていく旨の話もあります。
人と人は、永遠に分かり合えないからこそ、信じるしかないのですし、自らは信じるに値する人となっていく必要があります。
対人関係が人の大きな悩みを占めていて、そこから、脱却し幸せになることを伝えているアドラー心理学では、「目の前の人にまず信頼を寄せる」ことから。
そこから始めてみましょう。受動的ではなく、能動的であるのです。与えてもらうことばかり考えず、自ら与えてみることを、アドラーは提唱しています。
『アドラーの3角柱』
アドラー心理学において悩みを抱える人にはこころの中に
- 悪いのはあの人
- 可哀想な私!
たったこの2種類のどちらかで物事を判断し、そのどちからの主旨で悩みの話しをしていると説明しています。
本来そこにもうひとつの側面「これからどうする」の思いがあり、課題を解決してきます。
物事の本質をついた内容ですが、これが出来ず悩み続ける現実があるのも確かです。
過去も未来も重要ではないと書かれているところから「これからどうする」も今出来ることを何を行うかに焦点を当てています。
最後にこの本の中で一番印象に残り、人に伝えているのは、
「馬を水辺に連れて行くことはできるが、水を飲ませることは出来ない」
ここでの課題の分離というのは
自分の課題
馬を水辺に連れて行くこと
馬(他人)の課題
水を飲むことです。
分かりやすく他人を馬で比喩していますが、この事の本質が理解出来て入れば、他人の課題の事で自らが悩み苦しむことも減ると感じています。
コメント
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[…] 前回の「幸せになる勇気」でも人の悩みは、対人関係がほとんど説明されています。 […]