成功して不幸になる人びと ジョン・オニール/ ダイヤモンド社
前回の本紹介で「バビロンの大富豪」を紹介しましたが、豊かになる方法とは別に社会的地位や豊かさを手に入れたとしてもそこに到達するまでの過程でのメンタルを扱っていることでこの本に興味を持ちました。
随分前に読んだ本ですが、前回からの流れでご紹介したいと思っています。
この お勧め本紹介ブログを通じて本を読むことで色々な価値観を伝えていきたいと思っています。
3つのお勧めポイント
この本を読んで参考になったポイントは以下の3つについてです。
①社会的成功が、必ずしも人生の成功でない。
②シャドウ(=社会的成功のために覆い隠してきた影の部分)
③成功の定義
社会的成功が、必ずしも人生の成功でない。
『自分の夢に向かって一歩を踏み出す人々は、成功者に憧れ成功法則を実践する。しかし成功者には二つのタイプがいることを知るようになった。
二つのタイプとは、幸福な成功者と不幸な成功者である。残念ながら世の中でもてはやされる成功者の多くは不幸な成功者である。
成功者の仮面を被らされ、不孝な成功者が熱心に語る成功法則を鵜呑みにすれば、収入はアップしたとしても、家庭・男女関係で幸せは見出せない危険性がある。』
監訳者のまえがき概略
人は成功すれば、お金持ちになれば、有名になれば、自由になれ、幸福になり、すべての不幸や不安から解放され、永久に心の安定がつづくかのように思ってしまいます。
この本の面白いところは、成功者の中にもひとしれず不幸を背負っていることにフォーカスして書かれている事です。
シャドウ(=社会的成功のために覆い隠してきた影の部分)
金銭や地位や責任はリーダーをシャドウ(=社会的成功のために覆い隠してきた影の部分)へと引きずりこんで疲弊させ、やる気や情熱、静かに自己と向き合い充電する時間を奪うことがあるようです。
物質的な欲望や名誉欲などを得る為に働き続けていくことで精神的なバランスを欠けば、気づけば仕事中毒になっています事例も表現しています。
本当にバランスのとれた人生とは、好きを優先し、遊ぶように仕事に取り組めることかもしれません。このようなアプローチが出来れば自己肯定感も高まり、自らで回復していけるプラスサイクルに変わっていきます。
成功の装いと実態は違うケースについても分かりやすく説明されています。実際成功者が集う慈善クラブに入会されている方には、そのように装いしているふうに感じる方も見受けられます。
見栄と体裁での会話では、嫌気がさすシーンもありますが、この本を読んで本質とシャドウについて少し理解出来た気がします。
成功の定義
この本を読んで成功の定義について見直しが必要と感じました。
世俗的な成功と「無形財産」の両方のバランスを追求する気運が高まっています。
マズローの「高位の欲求(真実、美、効率、優秀さ、公正、完璧、秩序、合法」は、仕事の成功で満たされることが多いようです。
成功者が陥りやすシャドウについて、学ぶこと、充電することでまた、新たな自分の挑戦が生まれ長距離勝者への道へと繋がると著者は言います。
成功したからといって永久に幸福がつづくものではありません。
人は成功すれば、お金持ちになれば、有名になれば、自由になれ、幸福になり、すべての不幸や不安から解放され、永久に心の安定がつづくかのように思ってしまいがですが、成功者はひとしれず不幸を背負っていることもに気づかされる本でした。
コメント