このブログ「介護役立つ情報」では、事業所選びだけでなく介護の仕事に興味を持たれた方にも求人サイトが伝えない情報をお伝えしています。
介護職に関わる職種の給与水準
介護職の給与について、これから働こうとしている方は、どんなイメージをお持ちでしょうか。
少し前までは、年収が低いイメージで語られることも多くありましたが、数年前より処遇改善手当として上昇傾向にあります。
ひとくくりに介護に関わる職種といっても専門職分野も多くあり、仕事内容によって変わってきます。
今回は、イメージではなく客観的な数値をもとに、介護職の給与の実態について紹介します。
さっそく、CLABEL(くらべる)が発表している2021年最新版職種別年収ランキングを参考に介護に関わる職種の給与体系と仕事内容を紹介します。
医療・介護系職種別賃金
下記は全業種別を含んだランキングと平均年収です。
20位 薬剤師(561万)
36位 看護師(482万)
72位 理学療法士、作業療法士(409万)
80位 ケアマネージャー(393万)
101位 栄養士(356万)
102位 福祉施設介護員(346万)
111位 ホームヘルパー(327万)
参照 CLABEL(くらべる)https://clabel.me/occupations
職種別特徴
看 護 師
年 | 男女合計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
2019年 | ¥4,829,100 | ¥4,960,800 | ¥4,813,600 |
2018年 | ¥4,799,300 | ¥4,924,200 | ¥4,784,700 |
2017年 | ¥4,782,700 | ¥4,894,200 | ¥4,770,800 |
2016年 | ¥4,808,500 | ¥4,937,900 | ¥4,795,000 |
2015年 | ¥4,783,100 | ¥4,866,100 | ¥4,774,900 |
2014年 | ¥4,729,800 | ¥4,744,700 | ¥4,729,000 |
2013年 | ¥4,723,500 | ¥4,663,700 | ¥4,729,700 |
2012年 | ¥4,709,700 | ¥4,875,600 | ¥4,697,000 |
2011年 | ¥4,745,000 | ¥4,770,700 | ¥4,742,700 |
2010年 | ¥4,688,700 | ¥4,619,700 | ¥4,695,300 |
2019年の看護師の平均年収は、男496万円・女481万円・計482万円でした。
日本の労働者の平均年収が約436万円なので、看護師の平均年収は高い状況です。
夜勤勤務・病棟勤務・診療所や介護施設などの仕事内容で大きく変わります。
例えばデイサービスでの看護師の給与は他の職場と比べてると低い傾向にあります。
東京の求人票、2020年4月時点で多かったのが、年収340万円~390万円の範囲です。。
参照 CLABEL(くらべる)https://clabel.me/occupations
福祉施設介護員
年 | 男女合計 | 男性 | 女性 |
---|---|---|---|
2019年 | ¥3,465,700 | ¥3,715,500 | ¥3,320,000 |
2018年 | ¥3,396,300 | ¥3,635,400 | ¥3,263,800 |
2017年 | ¥3,296,500 | ¥3,533,800 | ¥3,167,300 |
2016年 | ¥3,224,900 | ¥3,421,300 | ¥3,113,900 |
2015年 | ¥3,161,000 | ¥3,399,400 | ¥3,036,200 |
2014年 | ¥3,093,100 | ¥3,297,500 | ¥2,990,100 |
2013年 | ¥3,071,600 | ¥3,331,500 | ¥2,940,800 |
2012年 | ¥3,095,200 | ¥3,280,700 | ¥3,002,600 |
2011年 | ¥3,069,000 | ¥3,266,300 | ¥2,971,700 |
2010年 | ¥3,040,600 | ¥3,327,400 | ¥2,905,900 |
2019年の福祉施設介護員の平均年収は、男371万円・女332万円・計346万円でした。日本の労働者の平均年収が約436万円と比較すると低い水準です。
但し看護師と比較し伸び率が高まっているのは、国の処遇改善手当等を活用し改善されている結果です。
施設等で働く介護職員の男女比は、女性が73.0%、男性が23.3%となっています。
女性が活躍する職場で人口割合が多い販売員の平均年収は333万円でそれよりは多くなっています。
勿論あくまで平均なので、介護現場をしながらフロアーリーダー等の職責者はこれ以上の水準です。
男性介護職の給与は他職種と比較すると低い傾向ですが、役職を目指せば、特定処遇改善加算を活用し、キャリアのある介護福祉士有資格者には440万以上の条件も夢ではありません。
参照 CLABEL(くらべる)https://clabel.me/occupations
コロナ禍における介護職の有効求人倍率について
有効求人倍率とは、求職者1人あたりに何件の求人があるかを示す指標です。
厚生労働省が出している「一般職業紹介状況(令和2年11月分)について」によると、介護サービス職の有効求人倍率は3.88倍となっています。
全職業の有効求人倍率が1.06倍のため、介護職の有効求人倍率は非常に高いことがわかります。
具体的には、1人に1社求人がある場合、有効求人倍率は1倍になります。(求人数100、求職者数100の状態が1倍)
そのため、介護職の有効求人倍率3.88倍は、1人の求職者に3~4社の求人がある状況です。
介護職の人員不足は2030年の高齢者数のピークに合わせて施設整備計画を各自治体が行っていて供給料の増大に雇用が追いついていない状況です。
女性の職種としては既に医療・介護分野がトップの状態ですが、今後の10年の高齢人口増大に向けて更に必要な状況です。
有効求人倍率が高ければ、求職者にとって就職や転職先の選択肢が多いので「売り手市場」と言われています。
つまり、求職者が就職や転職をしやすい状況にあるということです。
売り手市場の時期は、人材の獲得競争で他社に負けないために、業界未経験者でも高待遇で採用している企業が多いのが特徴です。
コロナ禍で対面接客サービスの物販や飲食、宿泊の職種の求人が減る中、エッセンシャルワーカーとして介護職はこれからも需要の高い職種です。
出典:厚生労働省「一般職業紹介状況(令和2年11月分)について」via https://www.mhlw.go.jp/content/11602000/000707922.pdf
介護の仕事の可能性
現在も続くコロナ禍においてエッセンシャルワーカーについて耳にする機会が多くなりました。
エッセンシャル(essential)とは「必要不可欠」とか「本質的なさま」といった意味をもっています。
このエッセンシャルという言葉に、「労働者」の意味をもつワーカー(worker)を組み合わせた言葉が「エッセンシャルワーカー(essential worker)」です。
生活必須職従事者とも呼ばれるエッセンシャルワーカーに勿論介護の仕事も入り、コロナ禍という異常事態時においても生活を支える為に「必要不可欠」な仕事です。
感染対策として人との接触機会を避けるよう要請があったとしても避けることのできないサービス職種でもあります。
昨年の初の緊急事態宣言下では、学校教育もストップし介護職員の家庭でも職場と家庭生活の両立に難しい時期もありましたが、優先的にサービスが再開された職種でもあります。
この介護役立つ情報ブログでは、介護の仕事の職種別の仕事内容や就業する上で有利な資格など紹介しています。
賃金等の処遇も徐々に改善されているので安定とやりがいを求める働き方としてはチャレンジするのみ魅力のある職種です。
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