SDGs 目標13気候変動対策 COP26開催 激しい攻防

SDGsには17の大きな目標があり、それぞれに平均10個ずつくらい同じようなターゲットが存在し、合計で169個あるので169のターゲットと言われています。

今回は地球温暖化対策を議論する第26回国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP26)の開幕について紹介します。

目次

COP26とは

気候変動枠組条約締約国会議(Conference oParties)の略称で、英単語の頭文字をとってCOP(コップ)と呼びます。「26」という数字は第26回目のCOPのことを指しています。

石炭火力廃止の動き

日経新聞の記事によると、石炭火力の使用については、当面維持したい中国やインドなどと、早急な休廃止を求める英国や欧州の溝が特に鮮明になっています。

議長国である英国は石炭火力発電の早期廃止を主要議題にする意向で、2030年度でも電源の約2割を石炭火力に頼る日本にとって厳しい会議内容になる可能性もあります。

議長国・英国、日本に決断促す可能性

「日本が国内の石炭火力を廃止する方針を打ち出すことを望む」。英国のジョンソン首相は13日、岸田文雄首相との電話協議でこう求めた。

この要請は英国側の発表には明記されたが日本側の公表資料に記載はない。

石炭火力は発電時の二酸化炭素(CO2)の排出量が多い。

温暖化対策の国際枠組みである「パリ協定」は、地球の気温上昇を産業革命前から1.5度以内に抑える目標を掲げる。

国連は目標達成には50年ごろのカーボンゼロ(実質的な炭素排出ゼロ)が必要で、「実現には石炭火力の早期廃止」(グテレス事務総長)が不可欠とみる。

西欧諸国やカナダなどすでに全廃を決めた国は多い。

米国も35年までの電力部門の脱炭素を掲げる。

ジョンソン氏は9月、「先進国は30年、途上国は40年までに石炭への依存を断つよう求める」と表明した。

日本はこのほど決めたエネルギー基本計画に、30年度の発電の2割弱を石炭火力で賄う方針を盛り込んだ。

再生エネ導入が遅れ原子力発電の再稼働も進まず、ジョンソン氏が求める「30年までの全廃」を約束することは難しい。

批判の矢面に立たされかねない。

COP26は11月12日まで予定し、1~2日には、バイデン米大統領ら各国首脳がリーダーズサミットを開く。

バイデン氏は約10人の閣僚と共にCOP入りするという。

ここに来て新たな焦点の一つになっているのが、市場の変調をどうとらえるかだ。

脱炭素のペースをはやめすぎると、経済成長の足かせになるとの意識が新興国に広がる可能性はある。

他方、干ばつや海岸の浸食など気象変動の深刻化を見逃すことはできない。

世界では脱炭素投資が広がり、化石燃料への投資が急速に減る。

冬場の需要に向けてガス需要が高まっており、価格は急騰。

ニューヨーク市場のWTI(ウエスト・テキサス・インターミディエート)原油先物の期近物も10月20日、世界的な経済回復を背景に7年ぶりに1バレル84ドル台を記録した。

石炭火力削減の結果として、中国は電力不足や停電にも陥った。

石炭火力の海外輸出に関し、今後支援しない方針を日本や中国などは表明済み。

中長期に脱炭素を目指す方向では足並みがそろったとしても、国内に必要な電力を賄うために石炭火力を使う方針は溝がある。

成長で増える電力需要に対応するため、英国が主張する石炭火力の早期全廃や化石燃料の低減に反発する国もある。インドやロシアなどだ。

すべての参加国が同意するような形での包括的な合意は難しいとみられる。

COPでは各国が温暖化ガスの削減をどう進めるかを盛り込んだ「NDC」と呼ばれる国別の削減目標と、その実行計画も焦点となる。

日本は30年度に13年度比46%削減する目標を事務局に提出。

世界最大の排出国である中国、第3位のインドといった新興国からいかに具体案を引き出せるかがカギになる。

今後強まりそうなのが、途上国の脱炭素を支援するため先進国へさらなる資金や技術支援を求める圧力だ。

19年までに途上国支援は約800億ドル(約9兆円)に積み上がったが、COP26では1000億ドルまで増やせるかが焦点になっており、25年以降の支援策も議題になる。

日経新聞記事抜粋

石油価格の高騰要因

現在日本では石油価格の高騰がとまらない状況で経済・家庭生活にも影響を及ぼしつつあります。

輸送費や光熱費に加え、原材料の値上がりが食料品や日用品などにも波及しつつあります。

新型コロナウイルスの感染「第5波」後の経済回復を本格化させようという日本経済の足かせになる可能性もあります。

原油高の大きな要因は、コロナ禍からの経済回復で先行する世界各国の需要急増です。

ところが、産油国側は、変異株による感染再拡大などの先行きの不安要因から増産に慎重姿勢を崩していない為需給バランスで高騰しています。

天然ガス価格が高騰が石油価格高騰の遠因

また、欧州では天然ガス価格が高騰していて、原油価格の上昇を後押しする可能性となっています。

冬の需要期を控えた時期の異例な出来事の背景には、各国が「脱炭素」のために発電燃料を温暖化効果が少ない天然ガスに切り替えていることもあります。

欧米先進国の主要生産会社が原油や天然ガスなど資源開発への投資を縮小していることも要因のひとつです。

世界第1位と第2位の原油需要国である米中両国は、ここにきて原油価格高騰への牽制を強めています。

まとめ

脱炭素に向けたパラダイムシフトに関して以前は経済成長のブレーキという認識でした。

現在は環境と経済という2つの目標でバランスをとり、妥協点を見つける考え方に変化しています。

世界的なコロナ感染のパンデミックが経済活動再開時期の見通しを不透明にし、化石燃料の需給バランスが崩れ高騰しています。

電力の安定供給には、新興国でけでなく中国・アメリカなどの経済大国においても現在、化石燃料は必要不可欠です。

現在の化石燃料高騰を機会を活かしクリーンなエネルギーの増産が不可欠です。

SDGs 目標7「エネルギーみんなにそしてクリーン」を更に積極的に進めていく必要があります。

但し脱炭素のペースをはやめすぎると、経済成長の足かせになるとの意識が新興国に広がる可能性もあり包括的な合意が得られない可能性もあります。

グリーン成長路線は環境保全が経済成長のアクセルであり、環境保全に貢献するビジネスがESG投資のように市場からも評価されます。

この転換は経済戦略における大きなパラダイムシフトといえます。

太陽光発電ひとつをとっても日本は開発当初を先頭集団でしたが、現行、化石燃料に頼っている中国に大きく後れをとっています。

世界ルールが大きく変化する中変化に対応すべく準備を整えているアメリカ・中国に大きく後れを取っている日本の更なるクリーンエネルギー(再生エネルギー)へのシフトが急務だと考えます。

カーボンニュートラルに向けて大きな目標を掲げ自らのルールで進めること巧みな欧州とは違うアプローチで目標達成の為愚直に進める日本の技術革新に期待したいものです。


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