SDGs 日本における脱炭素意識変化

SDGsには17の大きな目標があり、それぞれに平均10個ずつくらい同じようなターゲットが存在し、合計で169個あるので169のターゲットと言われています。

今回は、各大手広告代理店が行う日本の生活者の脱炭素意識を紹介します。

目次

博報堂「生活者の脱炭素意識&アクション調査」

博報堂は2021年9月、全国の生活者を対象に「生活者の脱炭素意識&アクション調査」を実施しています。
COP26開幕前の日本の生活者の脱炭素の意識実態調査です。
(調査実施日:2021年9月18-19日 調査対象:全国15~79歳男女 計1,400名)

生活者の脱炭素意識&アクション調査

■脱炭素に対する関心度【性年代別】
脱炭素に関心があると回答した人は、全体で66.1%。特に、Z世代やシニアが高くなっています。「非常に関心がある」と回答した人も、全体25.3%に対し、Z世代は34.5%、女性60代は34.0%、男女70代は約4割と、高い関心が持たれています。

生活者の脱炭素意識&アクション調査

■脱炭素には誰が取り組むべきか
脱炭素に向けた取り組みは、「大企業」の課題だと思う(82.9%)、「政府・官公庁」(78.9%)、次いで「生活者」(67.3%)、「中小企業」(61.8%)と続き、自分たちも取り組むべき課題であるとの認識も高くなっています。

また、「脱炭素はみんなですべきこと」と思う割合も84.4%と同様に高くなっています。

生活者の脱炭素意識&アクション調査

電通 2021年に生活者の「カーボンニュートラル」の認知

株式会社電通は、2021年4月より「カーボンニュートラルに関する生活者調査」を 約2カ月毎に継続実施 していて2021年11月19~21日に第5回目を実施しています。

5回の調査結果のポイントは以下の通りです。

【調査結果のポイント】

2021年に生活者の意識変化が見られた点

  • 「カーボンニュートラル」の認知(第1回42.0%→第5回56.6%)
  • 「内容理解」(第1回14.6%→第5回19.9%)
  • 「カーボンニュートラル」実現に向けて取り組む企業に対する評価の向上が見られた。

2021年に生活者の意識変化があまり見られなかった点

  • 高い数カーボンニュートラル実現に向けた「取り組み必要性意識」(第1回74.2%→第5回75.7%)
  • 「教育の重要性意識」(第1回72.5%→第5回73.1%)

上記は第1回目から高い数値であったため、あまり変化が見られていません。

COP26開催の認知

COP26開催の認知は、全体の53.4%と半数を超え、関心が高まっています。

  • COP26関連トピック13項目の認知では
  • 「地球温暖化対策について話し合われたこと」が64.8%で最も高い認知。
  • 納得度では「石炭廃止声明に日本が賛同しなかったこと」が23.6%で最も低い。

世界の二酸化炭素排出量(2018年)

順位国名排出量*割合(%)
1中国9,52828.4
2アメリカ4,92114.7
3インド2,3086.9
4ロシア1,5874.7
5日本1,0813.2
6ドイツ6962.1
7韓国6061.8
8カナダ5651.7
9インドネシア5431.6
10メキシコ4481.3
11ブラジル4061.2
12オーストラリア3831.1
13イギリス3521.1
14イタリア3170.9
15フランス2980.9
その他9,47428.3
各国の排出量の合計
(世界の排出量)
33,513
出典)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2021年版

出典)EDMC/エネルギー・経済統計要覧2021年版

*排出量の単位は[百万トン-エネルギー起源の二酸化炭素(CO2)]
四捨五入のため、合計が100%にならない場合があります

まとめ

世界の排出量の割合から言うと中国・アメリカという大国の排出量が減らなければ全体的な削減にならないという意見もあります。

両国共再生エネルギーや新技術などの開発は急ピッチで行われいますが、現在の経済の優位性を保ちながらのシフトチェンジを見計らっているようにも感じます。

日本においてカーボンニュートラルが消極的に捉えられる傾向は、我慢を強いられる感が否めません。

生活者が年々熱くなり、湿気の多い日本で冷房を使用せずに熱中症リスクを高めるような我慢は必要ないと思われます。

カーボンニュートラルに関しては個人でできることと、システム変更等、政策的な側面も大きく関わってきます。

先日カーボンニュートラルに関する特集がニュースピックスの「WEEKLY OCHIA」で放送されていました。

その中で過去の地球規模の課題であった「酸性雨」や「オゾン層破壊」の話題が少なくなったのは、世界的な取り組みで大きく改善されたと紹介されていました。

テクノロジーの発展で解決されるまでの移行期間の国の舵取りは政策の実行力に委ねられます。

例えば、電気の有り方を考える上で、石油・石炭比率を下げるのであれば、再生エネルギー技術が育つまで、安全基準を満たした原発再稼働の必要性の理解を得る発信は重要と思います。

コロナ禍でテレワークで十分行える仕事はあえてオフィスに集まらない働き方や出勤日を減らすなど、まずは大企業や政府・官公庁から取り組むべきというアンケート結果も理解できます。

生活者の理解で一気に進んだレジ袋有料化は、政策の賛否はありますが、始まると日常生活がすぐにかわれることも示しています。

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