紹介本 「2030年の世界地図」/ SDGsテクノロジーによる課題解決

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2030年の世界地図 落合 陽一 / SBクリエイティブ

 2019年に書かれたこの本は当時の世界環境を色々な対立軸からの視点やテクノロジーの観点からSDGsやパリ協定などの国際強調を俯瞰し考えることをメーッセージとしています。

本書を読むことで停滞・思考停止を突破し、各自の行動が変化することのきっかけになる事を落合さんはメッセージとして伝えています。

昨年のコロナウィルス感染拡大前の社会の動向ですが、この本が描く未来がより加速した点も多くあります。

インターネット普及後の本格化したグローバリズムにおけるアメリカ巨大IT企業のさらなる成長にコロンウィルスの感染拡大が牽引したことも否めません。

私が感じたこの本の3つのポイント

①2030年の日本の未来

②日本人のSDGsの向き合い方

③発酵するテクノロジーとローカリズム「デジタル発酵」

2030年の日本の未来

2030年日本の国民の3分の1が65歳以上という、世界にも例のない超高齢化社会がやってきます。

少子高齢化について多くの政策が打ち出されていますが、発展途上国の様に子供が労働資源であり、社会保障制度がない地域では、老後の保障にもなりうります。

生活が豊かになり、乳幼児時期の生存率が上がった国から子供を産み育てる事が投資から消費に替わり出産率が下がる傾向にあるという現実が否めないようです。

中国もひとりっこ政策により今後高齢化を向かえますし、北欧では既に始まっている中、社会保障制度を含んだ日本の舵取りが注目を浴びています。

日本で起きている現象は世界規模の巨大な現象からすればほんの一端の現れませんが、日本だけを見て思考していると全体を把握できません。

この本に出てくる様々な世界の動きを知り、日本においてマスメディアから流れるネガティブキャンペーンに踊らされず、悲観せず次の日本の成長につなげていきたいものです。

今現在の4つのデジタルイデオロギーと向き合いながら、ヨーロッパ資本主義の根底にある循環経済を参考に日本独自の歴史が価値を想像することが日本の次の一手となる可能性は大いにあると思います。

日本には、米・中・欧の中間点に活路を見出す可能性があるという落合さんの視点には共感出来ますし、京都ブランドの世界への発信など日本独自の成長の道筋はあるように思います。

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日本人のSDSGsの向き合い方

地球規模の新しい枠組みであるSDGsはこれからの世界のありかたをみる上で重要な鍵となる国際的な枠組みです。

私の別のブログ「誰でも分かるSDGs」でもそれぞれの目標やターゲットについて詳しく説明していますが、世界の共通の合意形成の為、それぞれの国においてはピンとこない目標もあります。

それは、世界的な達成国の上位にヨーロッパ諸国が名前が連なるのを見ると分かるように、もともとヨーロッパ諸国の得意な分野を中心に国連に働きかけ決議された経緯もあるからです。

また、日本においてもSDGsの正しい理解が進まないまま、一部バブルのように盛り上がり、SDGsウォッシングなどと批判されてしまうこともあります。

SDGsが想定している多くの国々と日本では、さまざまな前提は異なりすぎて実感がもてなく単に企業のブランドイメージを高めるたまだけのお題目になってしまっている面もあります。

国だけでなく多くの企業も関与しているのでそれぞれの思惑もありま。

例えばヨーロッパ的倫理観や人道主義のSDGsと経済を優先しようとするアメリカの思惑では対立する部分もあり、足並みを揃えるには難しい部分もあります。

日本人にとってSDGsの倫理観を理解しやすい鍵には「セミパブリック」や「世間が許さない」「お天道様が見ている」「八百万の神」の概念が多様性を受け入れる土壌となるように思えます。

発酵するテクノロジーとローカリズム「デジタル発酵」

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「発酵」がもたらすイノベーションという概念は非常に興味ぶかいものでした。日本における伝統とテクノロジーは自然と人工物の融合の中に調和が保たれていて、海外の方はその文化へ関心が高まっています。

日本的自然と技術が融合した独特の美しさに惹かれる人と多くこれからその部分でローカルに独自に生成発展していくことで世界への新たなアプローチになっていくように思われます。

「発酵」を創造性を生み出すためのひとつのモデルとして捉えることで、日本の風土が長い年月をかけてつくりあげてきた融和への価値観を高めていくことは可能である思います。

まとめ

SDGsについて私も調べ知っていくうちに自分には関係ないように見えても、実は出来ること、そして出来ないことに気付いていけます。

自分に何か出来ることはないか主体的に捉えることで、理解したことで貢献したつもりになり、問題の本質を見失うことは避けられます。

わたしに出来ない課題は自分の代わりに行動する誰かを応援できるような発信もしていきたいと感じています。

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