SDGs経営実践事例「食べチョク」

SDGsには17の大きな目標があり、それぞれに平均10個ずつくらい同じようなターゲットが存在し、合計で169個あるので169のターゲットと言われています。

今回はSDGs経営実践事例として「食べチョク」について紹介します。

以前このブログで「Oisix」も紹介しましたので違いなども紹介します。

目次

食べチョク とは

コロナ禍で外で食事をする機会がめっきり減りました。

自宅で食事をする機会が多くなり、不要・不急でない日常生活品はスーパーで購入しますが、新鮮な野菜や魚を食べるために特にコロナ禍でECサイトを使う方も多くなったと思います。

そのな産地直送のECサイトですごく伸びている「食べチョク」は『シューイチ』『ZIP!』『メレンゲの気持ち』など数々のテレビ番組に取り上げられ注目されています。

コロナ禍で会員が40倍超になった現在の状況を2021年6月20日の朝日新聞の取材で創業者の秋元里奈社長以下のように述べています。

選ばれた理由

――コロナ禍で消費者の価値観にも変化がありましたか。

「大きく変わったと感じます。私は実家が農家だったこともあり、『生産者のこだわりが正当に評価される世界を実現したい』という思いから、品質や製法にこだわった野菜などを買いたい消費者と、そういう商品をつくる生産者とをつなぐ『食べチョク』を始めました。

コロナ禍で社会全体が苦しい状況に置かれるなか、生産者や流通業者といった存在にまで目が届き、感謝が芽生えるようになりました。

私たちが思い描く世界観に、かなり近づいているといえるかもしれません」

「コロナ以前から、SNSの普及などにより情報伝達の仕組みが変わったことで『ストーリー消費』は盛り上がりをみせていました。

産直サイトや野菜が買えるサービスがほかにもある中で、『食べチョク』で商品を買ってくれるのは、私たちのもつ思想への共感があるからだろうと感じます」

――将来のビジョンは。

「『食べチョク』を大きくして、より多くの生産者に貢献するのが大前提ですが、それだけだとやれることが限られます。

個人だけでなく、事業者向けにも商品を提供していきたいですし、生産者の困りごとの解決も手伝いたい。

将来的には、中小規模の1次産業事業者を経営面で全面的にサポートできる事業を展開できればと思っています」

朝日新聞 インタビュー 抜粋

食べチョク 3つの約束

1. 生産者へ正当な利益を還元します一次生産者に正当な利益が還元される状態を担保します。中間業者による不当な搾取、不当な圧力は許容しません。

2. こだわりを持った生産者が評価される場所にします掲載基準やルールを設けることでこだわりがある商品のみを集め、不当な安売りや値引き合戦が起きない状態を保ちます。

3. 生産者が責任を持って販売をします生産者自身が販売者としての責任をもち、お客様からの声を真摯に受け止めます。生産者と消費者が信頼関係を築いていける場所にします。

「食べチョク」サイト

生産者と消費者を結ぶ課題

以前のブログでも紹介しましたが、日本全国には本当に美味しい食材が沢山ありますが、生産者と消費者を結ぶプラットフォームがまだまだ足りません。

2020年11月27日に公表された2020年農林業センサス結果によると、農業経営体の販売金額第1位農産物の出荷先は農協が64.3%となっています。

因みに農協以外の集出荷団体への出荷は9.7%、消費者への直接販売は8.9%となっています。

出荷先の割合は5年前にくらべ農協が1.9ポイント低下し、農協以外の集出荷団体が1.0ポイント上昇しています。また、小売業者は0.5ポイント上昇しています。

少しずつですが、農産物の流通ルートが多様化しています。

今後は農業にもマーケティングが必要であり、農産物を「JAにおろして終わり」ではありません。

コロナ禍で多くのECサイトの会員登録が増え、直接生産者から更に便利に品物が買えるようになれば生産者の意欲も上がりより美味し食材が家庭に届くと思います。

食べチョク等ECサイトの課題

このブログで「Oisix」を紹介した際にも紹介しましたが、大手新聞社が「有機野菜を食べたいですか」とアンケート調査を実施したところ、回答者の8~9割が「食べたい」と回答しますが、購買には至らない現状があります。

日本にオーガニックの概念が根付かず流通量が少ないことで有機野菜はまだ値段が高いことが原因です。

家計調査(二人以上の世帯)2021年(令和3年)6月分家計調査によると勤労者世帯の実収入(二人以上の世帯)は, 前年同月比 実質 11.5%の減少      名目 11.3%の減少しています。

収入が増えない世帯が増えている中、食費に今以上の支出が難しい課題もあります。

商品の値段ともうひとう大きな課題は送料です。

食べチョクでは商品代金とは別に配送料がかかります。

配送料の一覧

農家さんから直送なので、どうしても配送料はかかってしまいます。

どうしても送料が気になる人には、仲の良い友人やママ友、親戚と『共同購買』することもできます。

共同購買(きょうどうこうばい)とは農家さんが設定した人数で分けやすいように、量を調節して配送してくれるということです。

マイメニューで「〇人で分ける」と設定することができます。

たとえば北海道の農家から関西の自宅に配送した場合、1,512円の送料がかかります。

これを3人で共同購買すれば1人504円で購入することができます。

野菜宅配サービス比較

前回紹介しましたOisixにはセット商品や献立に合わせた食材配達など別の強みがあったりします。

個別の野菜や知らない野菜や食べ方など作られた生産者とやりとりができるのは「食べチョク」の特徴です。

忙しい主婦にはセレクトされたセット商品で品質を担保されていればそれを望まれる方もあると思いますので、それぞれの特徴に合わせて取り寄せされてはいかがでしょうか。

食べチョク    Oisix  
入会金・年会費   無 料   無料       
野菜の種類農薬化学肥料不要
有機・低農薬野菜
  有機・低農薬野菜 
配送者生産者  Oisix    
届くまでの時間 最短24時間以内   2日以上      
生産者とのやりとりできる   できない     

今回紹介している「食べチョクの」特徴は以下のように思います。

『食べチョク』はこんな方におすすめ

  • 本当に美味しい野菜が食べたい
  • 子どもの好き嫌いをなおしたい
  • 生で食べられる新鮮な野菜が欲しい
  • 無農薬で安全な野菜が食べたい
  • スーパーに売っていない、数量限定の美味しい野菜を食べてみたい

まとめ

販路がない生産者は自ら値段を付けることができず、また中間マージンが消費者の購入代金を高くなる要因ともなっています。

創業者の実家が農家とういうことで生産者の想いが理解でき、消費者と生産者がWINWINになることはとてもいいこです。

私の実家も農家で生産されるまでの重労働はよく知っています。

地域のJAが推奨し指導している農薬や化学肥料を使って作物を育てることを「慣行農業」と言い私の実家もこの慣行農業を行っています。

JAより委託を受けた米の種子圃場では品種担保の為、決められた化学肥料と多くの農薬が散布がされ、購入先は農協で出荷も農協の為、その費用も売り上げから差し引かれるしくみです。

昔からある小作制度のような生産制度では努力により販路を切り開くことができない地域もあります。

このブログで紹介するECサイトや独自の流通形態で食材や食品を届けられるしくみで更にいい商品が安価で買えるしくみになることを期待したいと思います。

それには物流システムも無人配送や再配達をなくすしくみづくりも必要と思います。

国内No.1産直ECサイト【食べチョク】で農家漁師のこだわり食材を注文する

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