SDGsの17の目標と169のターゲット
SDGsには17の大きな目標があり、それぞれに平均10個ずつくらい同じようなターゲットが存在し、合計で169個あるので169のターゲットと言われています。
17の目標と169のターゲットについて子供にも理解しやすいようにまとめて、ぞれのターゲットについて考えていきたいと思います。
6. 安全な水とトイレを世界中に
水道の設備がない暮らしをしている人は22億人です。
トイレがなく、道ばたや草むらなど屋外で用を足す人は6億7300万人です。
目標6のターゲット
6-1 2030年までに、すべての人々の、安全で安価な飲料水の普遍的かつ衡平なアクセスを達成する。
6-2 2030年までに、すべての人々の、適切かつ平等な下水施設・衛生施設へのアクセスを達成し、野外での排泄をなくす。女性及び女児、ならびに脆弱な立場にある人々のニーズに特に注意を払う。
6-3 2030年までに、汚染の減少、投棄の廃絶と有害な化学物・物質の放出の最小化、未処理の排水の割合半減及び再生利用と安全な再利用の世界的規模で大幅に増加させることにより、水質を改善する。
6-4 2030年までに、全セクターにおいて水利用の効率を大幅に改善し、淡水の持続可能な採取及び供給を確保し水不足に対処するとともに、水不足に悩む人々の数を大幅に減少させる。
6-5 2030年までに、国境を越えた適切な協力を含む、あらゆるレベルでの統合水資源管理を実施する。
6-6 2020年までに、山地、森林、湿地、河川、帯水層、湖沼を含む水に関連する生態系の保護・回復を行う。
達成のため方法
6-a 2030年までに、集水、海水淡水化、水の効率的利用、排水処理、リサイクル・再利用技術を含む開発途上国における水と衛生分野での活動と計画を対象とした国際協力と能力構築支援を拡大する。
6-b 水と衛生の管理向上における地域コミュニティの参加を支援・強化する。
上下水道の設備が持続可能な水の利用のカギ
きれいな水が手に入らなくて困っていると聞いて、「水を送ってあげたらいいのに」と思うかもしれません。
でも、みなさんが1日に使う水を船や飛行機などで運ぶとしたら、どれだけのお金やエネルギーが必要になるでしょう。水は、簡単にあちらこちらへ運べるものではありません。
しっかり設備が整っていれば、水は使いまわすことができる持続可能な資源です。水は、空→地上→海をめぐっています。海や地上から蒸発した水は、雲をつくって雨になり、ふった雨は川の水や地下水になります。図のように日本では、全国で上水道・下水道の設備が整えられているので、安定して、安全な水をみんなが使うことができるのです。
上下水道の設備を整えることが、持続可能な水の利用には欠かせませんが、水道設備はお金も技術も必要なので、設備が整っている割合は国によって大きく異なります。
上水道などから各家庭に安全に管理された水が届けられている割合(2017年)
22億人の水道のない人びとのために、設備(水道インフラ)をつくるには、たくさんのお金も技術も必要です。設備ができた後も、その設備を保ち、守ることができる人材や制度が必要です。だから、特に開発が遅れている国ぐにに対しては、国際社会の協力が必要で、そのことがターゲットに掲げられています。
すぐに水道設備を作ることがむずかしいところでは、段階的に状況を良くしていけるようにします。ユニセフもそのための支援をしています。たとえば、川や池の水よりも安全な地下水をくみあげる井戸を作ったり、わき水を山からひいてくるような簡易水道を作ったりしています。
ビル・ゲイツ財団の取り組み
『天才の頭の中: ビル・ゲイツを解読する』Netflix の中で紹介されているビル・ゲイツの取り組みを知り、アメリカの事業を興し成功した一部の人々の地球や人類に関する責任感やコミットメントについては、正直驚きを感じます。天才が子供たちの平等な世界を思い行動することで変化する地球希望の出来事を知ると、一人ひとりがまだまだ出来る事の多さを実感します。
是非機会があれば見て頂きたいドキュメンタリーです。
ビル・ゲイツが取り組むのは「世界中の子どもが平等に扱われること」
『天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する (Inside Bill’s Brain: Decoding Bill Gates)』は、監督であるデイビス・グッゲンハイム(代表作『不都合な真実』など)が、「好きな食べ物は?」「一番怖いものは?」など、ざっくばらんな質問からビル・ゲイツの活動や素顔に迫る作品です。
なかには「妻に言い負かされたことは?」など、マイクロソフトの社員なら恐れ多くて聞けないようなことも普通に聞きます。
「自分の脳が動かなくなること」が一番の恐怖、と語るビル・ゲイツですが、彼が常に考えていることは、「世界中の子どもたちが平等に扱われるにはどうすればいいか?」ということでした。
そのために考えた天才ビル・ゲイツの方法は、世間に現状をうったえる……のではなく、資産をただ寄付するだけでもなく、永続的かつ現実的な手法ばかりで驚かされます。
途上国では下痢で子どもたちが亡くなっている
現在途上国で、下痢で子どもを亡くした親が埋葬をする回数は年間300万回と言われます。 途上国の公共衛生は非常に劣悪であり、落とし便所で処理し切れなかった排泄物は、子供たちが水遊びをする川などにそのまま捨てられてしまうのです。
この問題を解決する方法として、ビル・ゲイツが巨額の資産で飲料水を大盤振る舞いしたとしましょう。 しかし下水処理がずさんな途上国では、子どもたちは水遊びで川に入り、そこに流れこんだ汚水に触れてしまうので病死する現状は変わりません。
そこでビル・ゲイツは、地球上の資源を駆使して、この数字をゼロにできないか考えます。
解決のカギはトイレと下水処理
ここで、天才ビル・ゲイツの脳みそがフル回転。
彼は真っ先に、ここ数年トイレの技術が変化していないことに着目します。 トイレだけでなく、下水処理も同じ方法が長年使われているだけでした。 さらに、一つの町に下水処理場を建設しようと思うと数百億ドルの資金と、膨大な水とエネルギーが必要になることも問題だと指摘。
しかし画期的なトイレや下水処理場を発明しても、途上国で設置や運用に莫大な費用がかかってしまうようでは意味がありません。
そこでビルは、“ローコストで素晴らしいトイレを作る”ことに執念を燃やします。 まるで日本の激しい価格競争で聞こえてきそうな台詞ですが、天才ビル・ゲイツが言うと非常に神々しく聞こえます……。
天才ビル・ゲイツの取った方法
Netflixで配信されている『天才の頭の中:ビル・ゲイツを解読する』は3話構成で、1話では『公共衛生』、2話では『ポリオの撲滅』、3部では『エネルギー問題』に取り組むビル・ゲイツの姿が捉えられています。
すべての話で共通しているのは、ビル・ゲイツは持ち前の頭脳で問題の適任者を導き出し、持ち前の資産で彼らを支援するということです。
途上国で使用できるトイレの発明についてはコンテストを開催してビルが実用性の有無を判断します。 下水処理場に関しては、極秘の技術が詰まった航空宇宙会社に勤める、機械工学技師に開発を依頼。
そこで、乾燥させた排泄物を燃やし、その熱で生まれた電力で水蒸気から飲料水を生成する『オムニプロセッサー』を完成させました。
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