このブログ「介護役立つ情報」では、介護に関わる情報をお伝えしています。
今回は高齢者施設で行われるレクリエーションについて目的やすぐに使えるレクリエーションについて紹介します。
レクリエーションの基本的な考え方
施設で実施されるレクリエーションについて、基本的な考え方について「高齢障害者のレクリエーション活動/佐藤 陽子」を参考に紹介します。
レクリエーションの基本的な考え方を集団の構造と特徴および集団レクリエーションの目的と効果の2点で紹介します。
1.集団の構造と特徴
デイサービスや入所施設で実施されるレクリエーションは、ほとんどが集団で実施されます。
集団の構造と特徴を理解することで、集団の構造に応じてレクリエーションの目的や内容の選定が異なります。
1)オープン集団
介護職員の呼びかけや他の利用者の誘いに応じて構成されます。
自由参加で誰でも入ることも辞めることもできます。
オープン集団は障害の程度、参加動機、趣味、嗜好、得手、不得手など、さまざまな特性を持つ特徴を理解する必要があります。
オープン集団のレクリエーションの目的は”楽しい体験”を得て貰うために工夫が必要です。
工夫としてはレクリエーション内容は「歌や体操」「ゲームやダンス」「「静的・動的活動」「知的・感覚的活動」「難易度」などさまざまな特徴を持つプログラムを展開することがお勧めです。
2)クローズド集団
参加者の条件を限定した閉鎖集団です。
例えば音楽会で楽器を演奏したり、劇など希望者を募り役割分担をする枠ぐみなどで、ゆるやかな閉鎖集団をつくる進め方です。
オープン集団よりまとまりやすいですが、役割が固定されることで利用者の心理的負担が増える可能性もあるので、配慮が必要です。
3)セミクローズド
オープン集団とクローズド集団の中間です。事前にレクリエーション内容を明確にすることで興味・関心の高い方が自発的に参加する呼びかけです。
表面的には誰でも参加可能な形式であっても実質的にはセミクローズに変化させたことで参加動機の均一的な集団となりやすくなります。
レクリエーションの目的や効果
レクリエーションを行うことは、利用者に多くのメリットをもたらします。介護施設がレクリエーションを実施する主な目的をささえるラボ参考に紹介します。
まずは”楽しい体験”の課題を最優先し、以下のような目的に沿ってプログラムの立案・実施します。
1. 楽しみ・生きがいになる
利用者を楽しませることは、レクリエーションの重要な目的です。
体を動かしたり笑ったり、仲間と交流したりしてレクリエーションを心から楽しめば、気分転換やストレス発散になります。
レクリエーションへの参加が利用者にとって生きがいになれば理想的です。
ただし、そうなるには、介護職の創意工夫や配慮が欠かせません。
2. コミュニケーションが増える
他の利用者や介護職とコミュニケーションを取ることも、レクリエーションの目的の一つです。グループや大人数でいっしょにレクリエーションをすると、言葉を交わす頻度が自然に増えます。ゲームによってはチームワークが必要なものもあります。レクリエーションを通じてコミュニケーションが活性化すれば、施設全体のムードもよくなるでしょう。
3. 身体機能を維持・向上させる
年 齢を重ねて体力が低下してくると、おのずと出歩いたり体を動かしたりする機会が減り、運動量が不足しがちになります。運動量が少なくなるほど全身の筋力が低下し、フレイル(身体機能が低下した状態)や寝たきりになるリスクが高まります。
体操や体を動かすゲームのレクリエーションで適度に体を動かせば、筋力低下を防いで身体機能を維持・向上させることにつながります。
4. 脳を活性化させる
脳トレ系のゲーム、折り紙や工作のような指先を使うレクリエーションを行うと、脳が刺激されて活性化されるため、脳機能の維持につながるという側面もあります。認知症の予防効果も期待できます。
5. 生活リズムを整える
レクリエーションで体を動かし、脳を刺激すると、適度な疲労感を得ることができます。その結果、食欲が増進し、夜も熟睡しやすくなり、生活リズムが規則正しくなるというメリットがあります。
レクネタ企画のコツとポイント
「どんなレクリエーションをすればいいんだろう」と、レクネタの企画に悩む方も多いいと思います。
ここでは、レクネタ企画の際に役立つコツとポイントについて解説します。
ネットや本などの情報を参考にする
ネットや本でレクネタを調べると、介護の現場で役立つ情報が多く載っています。
毎月発行されているレクリエーション専用の本には、季節にちなんだイラストやカレンダーなども載っているため、印刷して使用することができ、とても便利です。
お勧めレクリエーションとして以下にネット情報や毎月発行されるレクリエーション専用本を紹介します。
レクが得意なスタッフに相談する
アイデアがすぐ浮かぶ人や創作が得意な人など、介護の現場には必ずと言っていいほど、レクリエーションが得意なスタッフがいます。
どんなレクリエーションを企画したらいいか悩んだときは、得意なスタッフに相談してみると、いいアドバイスがもらえるかもしれません。
参加者全員が無理なく楽しめる内容にする
オープン集団では、レクリエーションを企画するポイントの一つが、参加者全員が無理なく楽しめる内容であることです。
しかし、利用者さまの介護度や認知機能のレベルがそれぞれ違うと内容を考えることが難しい場合もあるかもしれません。なるべく全員が楽しめるよう、内容や参加の仕方などを工夫しましょう。
お勧めレクリエーション
高齢者・介護レクリエーション30選 ささえるラボ
介護施設で実施されるレクリエーションには、利用者を楽しませ、身体機能を維持するという目的があります。
レクリエーションの目的や種類、注意点といった基礎知識とともに、簡単にできる脳トレ・ゲーム・体操の具体例を紹介しています。
高齢者レクリエーション21選 学研
面白くて盛り上がるレクや道具なしでできるゲームも紹介しています。
お勧めレクリエーション特徴を以下のように紹介しています。
- デイサービスや老人ホームでは、レクリエーションが頻繁に取り入れられている
- 道具なしでできるものや、盛り上がり面白いものが多くある
- 全員が参加して盛り上がれるように観察することが重要
高齢者向けゲームのレクリエーション9選 みんなの介護求人
介護施設や老人ホームで行われる中で、特に人気な9つのレクリエーションを紹介しています。
「老人ホームで行うレクリエーションのアイデアが尽きてきた…」
「入居者の方が楽しめて、運動不足も解消できるようなゲームを知りたい…」
そんな方も多いのでは? 今回紹介するレクリエーションは、頭だけでなく体も使うところがポイントと紹介しています。
レクリエ
高齢者介護をサポートするレクリエーション情報誌です。
レク素材や季節の制作、ゲーム、体操、脳トレ、料理、ぬり絵など無料で使えるアイテムもあります。
雑誌として年間購読も可能です。
月間DAY
デイサービス・デイケアの運営お助けBOOKとして長く出版されています。
サイトから一部レク素材を活用できます。
高齢者介護のレクネタ21選 きらケア
日々新しい企画を考えることは、意外と難しいものです。
介護度や関心も利用者さまによって異なるため、みんなで楽しめるレクリエーションは…と頭を悩ませている人も多いはずです。
そんなあなたもこれでレク企画に困らない!高齢者介護のレクネタ21選をご紹介します!
介護施設のレクリエーション32選! 介護のみらいラボ
介護関連資格のカリキュラムには、レクリエーションに関する項目が存在しません。
そのため、いざ介護現場に出てレクリエーションの企画・進行を任されたとき、「何を行えばよいか」と悩むことは、ごく自然な感情です。
当記事では、デイサービスや有料老人ホームなどレクリエーションを提供する介護施設に勤務する介護職に向けて、盛り上がる企画の例や進行のコツを解説します。
レクリエーションに対する不安感や疑問を解消し、介護職としてのステップアップを目指す人は、ぜひ参考にしてください。
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